どこに愛があるというのか!ーガルシア・マルケス『百年の孤独』4

      百年の孤独蔵して蟻の群
コリアンダーは昔つくつていましたよねぇ」それほど昔と思わないまま
いやぁもう30ねんはゆうに過ぎたヤブカラシのつるたぐりよせつつ
せんねんはいちにちのよういちにちはせんねんのよう夢のまた夢
バビロニアは確か神に用いられ・・・・・夢のなかでヤブカラシ咲く
さっき目が覚めたのは2時だったよなぁいつのまにやらもう明け方に
   まぁそのうち死ねばずっと寝ていられるからいいか復活で叩き起こされるかも知れないけど

百年の孤独』の系図を見ていると、男性はアルカディオかアウレリャノを受け継いでいるのが分かる。一族を滅亡へと導く最後のアウレリャノには括弧書きで(バビロニア)と書かれている。この子は、メメとマウリシオ・バビロニアの間に生まれた子供だからだ。

そこでハッと思い浮かべたのが、南ユダ王国を滅ぼしたのがバビロニアだったということだった。エレミヤ書には、「わたしはユダの人をことごとく、バビロンの王の手に渡す」(エレミヤ書20:4)と記されている。バビロンはバビロニア帝国の首都」(『新共同訳聖書聖書辞典』)である。

 

さて、エゼキエル書には次のように記されている。

人の子よ、かつて二人の女性がいた。彼女たちは同じ母の娘であった。彼女たちはエジプトで淫行を行った。…。彼女たちの名は、姉はオホラ、妹はオホリバといった。彼女たちはわたしのものとなり、息子、娘たちを産んだ。彼女たちの名前であるオホラはサマリア、オホリバはエルサレムのことである。オホラはわたしのもとにいながら、姦淫を行い、その愛人である戦士アッシリア人に欲情を抱いた。

 

妹オホリバはこれを見たが、彼女の欲情は姉よりも激しく、その淫行は姉よりもひどかった。

 

そこで、バビロンの人々は愛の床を共にするために彼女のもとに来り、淫行をもって彼女を汚した。彼女は彼らと共に自分を汚したが、やがてその心は彼らから離れた。(エゼキエル書23:2~5、11、17)

 

アウレリャノ・バビロニアの母がメメであり、アウレリャノ・バビロニアとの間に豚のしっぽを持つ赤ん坊を生むアマランタ・ウルスラがメメの妹である。

エゼキエル書23章6節には「それは紫の衣を着た高官、知事、長官という皆、好ましい男たち、馬に乗る騎士たちであった」と、姉オホラの相手の様子が記されているが、メメの相手となるマウリシオ・バビロニアは車を運転する者としてメメの前に登場する。

 

読み込んで書き連ねていきながら、だんだんとガルシア・マルケスの途方もない巨人が姿を現して来るようでおののいているところへ、また一つハッと思い浮かべたことがあった。アブラハムと妻サラの関係である。サラは、アブラハムの異母妹であったのだ。

アブラハムは答えた。「…。事実、彼女は、わたしの妹でもあるのです。わたしの父の娘ですが、母の娘ではないのです。それで、わたしの妻となったのです」(創世記20:11~12)

 

あぁ、マルケスは、ユダ王国の興亡を描いていたのか!?