以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。
前回検診以降、朝と夜に飲んでいた心不全薬(β遮断剤カルベジロール)が夜だけとなったのだが、心不全の値は正常値内に収まったままであった。
これは、アセチルコリンを造りすぎないように食事に気を付けていたからだと言うことが出来る。
心不全の改善には、柿沼由彦=著『心臓の力』(講談社)とネット上のサイト『ストレスと自律神経の科学』の記述に助けられた。
『心臓の力』には、心筋細胞自らアセチルコリンを産生するということと、それによって心臓の働きを抑制するということが記されている。夫の場合は抑制されすぎてうっ血性の心不全を起こしていたと言える。
『ストレスと自律神経の科学』には、「人為的にアセチルコリン(またはニコチン)を投与してNN受容体を刺激することで、交感神経と副交感神経の両方を興奮させることができます」(http://hclab.sakura.ne.jp/nerve_phis_parasympathetic.html)と記されていて、これによって、アセチルコリンの働きにナイアシンが関わっていることが推測出来た。
また、生田哲=著『心の病は食事で治す』には、「コリンはパントテン酸と協力して記憶物質アセチルコリンをつくる」、「マンガンは記憶にかかわる伝達物質のアセチルコリンの生産にも欠かせない」と記されている。
これらによって、ナイアシンとコリン含有の多い物を摂りすぎないことと、ナイアシン、パントテン酸、マンガン、コリンを多く含む物を同時に摂取しないように気を付けることが出来た。
実際、前回入院前は、ナイアシンの多い物とコリンの多い納豆を摂りすぎていた。
「即、入院」と言われながら、仕事の整理をするために二日後入院するという朝、何を食べさせれば良いか分からず、買っていた鶏胸肉の挽肉では駄目かも知れないと思い、鶏もも肉の挽肉をわざわざ買って来て合わせたものを食べさせて、二日前より心不全の状態が悪くなっていると医師から言われたのだった。
その頃は何も分かっていなかったのだが、後になってアセチルコリン合成にパントテン酸とナイアシンが関連していることが解って、パントテン酸の多い鶏もも肉とナイアシンの多い鶏胸肉を合わせたために心臓の働きがより緩慢になって心不全を悪化させていた、と納得した。
昨年入院前は、やはりナイアシンの多いマグロを食べる機会が多かった。そしてコリンの多い卵を頻繁に摂っていた。
振り返ってみると、理屈に合っているとやはり思う。
ところで、コリンやアセチルコリンというと認知症に良いというようなことが言われているのだが、私はコリンよりイノシトールの方が重要ではないかと考えている。
また、ホスファチジルイノシトールも膜の構成成分であるが、同時に膜の情報伝達系において重要な役割を演じている。神経伝達物質がその受容体に結合すると、ホスファチジルイノシトール(PI)代謝回転が活性化する。すなわち、膜に付着するホスホリパーゼCが活性化され、ホスファチジルイノシトールの中間代謝産物である二リン酸化物がイノシトール三リン酸とジアシルグリセロールに分解され、前者は小胞体に作用して顆粒内に貯蔵されるカルシウムイオンを細胞質へ動員化する。そして同時に、後者はタンパク質リン酸化酵素であるキナーゼCを活性化する。この一連の代謝回転を円滑にすることが脳機能の活性化につながる。イノシトールは血液脳関門を通過しないので、脳に存在するイノシトールはホスファチジルイノシトールに由来するか、ブドウ糖から合成される。(「生命と微量元素」講座より)
中村丁次=著『栄養成分バイブル』には、イノシトールを多く含有する食品として「オレンジ、すいか、桃、さつまいも、キャベツの葉、トマト」等が挙げられている。
インスリンは血液脳関門を通過させる働きをする。インスリンを放出させる糖質と一緒になった果物でイノシトールを摂取するのは理に適っていると思われる。
【忘却の恩恵】シナプスからSyt3という物質を取り除くと、一度覚えたことが色褪せず、ずっと覚えていられます(スゴい!)。ところが困ったことに、環境が変化したときに、その古い記憶が邪魔をして、上手く順応できなくなるそうです。今朝の『サイエンス』誌→ https://t.co/qb7lUnuuDb(ネズミ実験)
— 池谷裕二 (@yuji_ikegaya) 2019年1月3日