以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。
リシルオキシダーゼについて纏める前に、コラーゲンを分解するマトリックスメタロプロテアーゼについて書いておこうと思う。
亜鉛は表皮に、銅は真皮に作用するのだろうか?それとも亜鉛も銅もどちらにも関係しているのだろうか?と、ああでもない、こうでもないと書いてきたのだが、「マトリックスメタロプロテアーゼ」という酵素によって説明がつきそうな気がする。
マトリックスメタロプロテアーゼ(英:Matrix metalloproteinase、MMP)はメタロプロテアーゼ(活性中心に金属イオンが配座しているタンパク質分解酵素の総称)の一群でありMMPの活性中心には亜鉛イオン(Zn2+)やカルシウムイオン(Ca2+)が含まれる。コラーゲンやプロテオグリカン、エラスチンなどから成る細胞外マトリックスの分解をはじめとし、細胞表面に発現するタンパク質の分解、生理活性物質のプロセシングなどその作用は多岐にわたる。1962年にジェロム・グロスとチャールズ・ラピエールによりオタマジャクシの変態において尾が吸収される過程に関与する酵素として発見され、1968年にはヒトの皮膚に存在することが示された。
(略)
前述したとおりMMPは酵素前駆体として産生され、アミノ基側末端のプロペプチド部位が除去されることにより酵素活性を示す。プロペプチド部位にはシステインスイッチと呼ばれるアミノ酸配列(PRCGVP)が存在し、よく保存されたシステイン残基が含まれる(MMP-23は例外)。このシステイン残基のチオール基(-SH)が酵素活性部位の亜鉛と静電気的な相互作用をすることにより基質との結合及び切断を防ぎ、前駆体としての構造を保っている。
酵素活性ドメインにはよく保存された3つのヒスチジン残基があり、酵素活性の発現において重要である亜鉛との結合に関与している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BC
やはり亜鉛は皮膚の表皮において新陳代謝に関わっていると思われる。
亜鉛の多い物を摂りすぎることで銅が吸収阻害され真皮においてコラーゲンやエラスチンの形成が出来ないということが一つ考えられると思うが、同時に亜鉛食材を摂りすぎた場合に皮膚表皮において亜鉛含有酵素であるマトリックスメタロプロテアーゼが活性化されて真皮および表皮を分解し始めると言える。
また、アミノ酸のシステインが関連しているようである。以前、メチオニンに対してシステインが多い物を摂りすぎると組織液が滲み始めると思ったことがあった。パンやパスタなど小麦粉製品にシステインが多い。けれどこのシステインは肌色を白く戻してくれるように思う。摂る加減が大事なのだ。
もう少し大きな括りの「金属プロテアーゼ」として、ウィキペディアには以下のように記されている。
ほとんどの金属プロテアーゼは亜鉛を必要とするが、コバルトを用いるものもある。金属イオンは、3つのリガンドを通してタンパク質に配位する。金属イオンに配位するリガンドは、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、リシン、アルギニンによって異なる。4番目の配位位置は、不安定な水分子によって取り囲まれている。
金属プロテアーゼの大部分は、現在50以上に分類されているうちの4つのプロテアーゼ型に分布する。これらの酵素では、通常は亜鉛であるが、二価の陽イオンが水分子を活性化する。金属イオンは、通常は3つのアミノ酸リガンドによって保持される。既知の金属リガンドは、His, Glu, AspまたはLysで、触媒には、少なくとも他に1つの求電子の役割を果たす残基が必要となる。(ウィキペディア「金属プロテアーゼ」)
これを見ると、グルタミン酸やアスパラギン酸、アルギニンやリジン、ヒスチジンも関わる場合があるということが分かる。
そして「通常は亜鉛であるが、二価の陽イオ ンが水分子を活性化する」とあるので、銅が関わる場合も考えられる。
もう一つは、アミノ酸が関連しているのでビタミンB6がこれに関わっていると考えられるということである。
やはり、先ずは亜鉛の摂りすぎに注意をする必要がある。そして組み合わせを考えなくてはいけない。
メタロプロテアーゼ9結合タンパク質およびメタロプロテアーゼ2結合タンパク質
これらのファミリーには、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リシン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、 グルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側 鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β-分枝側鎖を有 するアミノ酸(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香環側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、 ヒスチジン)が含まれる。(https://patents.google.com/patent/JP2011517320A/ja)