風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

モリブデンの毒性(痛風との関連で)

亜鉛は、含硫アミノ酸であるシステインを多量に含むメタロチオネインによって運搬されているが、モリブデンシステインと関係しているだろう。納豆や小麦にシステイン(シスチン)は多く含まれる。

 亜鉛は宇宙にも比較的多く存在しているため、人体も積極的に利用しています。一方、カドミウムや水銀は宇宙で誕生した量が圧倒的に少なく、人間が文明を持ち鉱物を掘り出すまでは、人体に触れる機会がほとんどありませんでした。このため、亜鉛は健康のために積極的に取るべき元素になったのに対し、カドミウムと水銀は人体にとって毒となってしまったのです。(p179)

(略)

 グループ12の亜鉛カドミウム・水銀に共通した特徴の中で決定的に重要なのは、イオウと結合しやすいということです。(略)

 イオウは体内で7番目に多い元素で、原子の数でいうと人体全体の0・04%がイオウです。先ほど、メチル水銀システインと結合するために人体に害を及ぼすと述べましたが、これもシステインがイオウを含んでいるから起こることです。(p186)

 水銀やカドミウムが体内に入っていくのは、亜鉛を取り込む仕組みに紛れ込むからです。このため、亜鉛が不足して体内で空席ができると、水銀やカドミウムが取り込まれやすくなります。一方、亜鉛を豊富に摂取していれば、水銀もカドミウムも席取り競争に敗れ、吸収されにくくなるのです。(略)

 もちろん亜鉛が健康に不可欠だといっても、むやみに取り過ぎると善玉コレステロールと呼ばれているHDLコレステロールが減るなど、健康によくない影響も現れます。(p192)

 

(略)

 

 唯一注意が必要なのは、モリブデンです。モリブデンは、人体にとって必須の元素で、体内で働く酵素の活性部位に存在しています。ただし、人体に必要なモリブデンは、1日あたりわずか0・02ミリグラム、つまり1グラムのわずか5万分の1に過ぎません。

 モリブデンも、基本的には弱いながら毒性のある元素です。ということで第5周期の遷移元素は人体に対して弱い毒性を持っているという法則は、モリブデンについても当てはまっているわけです。(p204)(吉田たかよし=著『元素周期表で世界はすべて読み解ける』)

 

荒川泰昭先生の『「生命と微量元素」講座』にはモリブデン(Mo)について「Cuと拮抗(SO4とMoによるCu代謝の妨害)」、「Moの過剰は、Cu欠乏症を誘発し、貧血、動脈硬化心筋梗塞の原因となる」(https://www.arakawa-yasuaki.com/course/index.html#a1-2と記されている。

SO4、あるいはSO42-とは硫酸イオンのことで、イオウが酸化されて生じるもののようだ。やはりモリブデンもイオウと繋がって働くようである。

 

腸内のプリン体は腸内細菌に取り込まれDNA合成に利用され腸管内のプリン体が減少する可能性が指摘されている。ヒトにラクトバチルスガセリPA-3を含むヨーグルトを連日摂取させたところ血清尿酸値の低下が認められた。これは菌体がプリン体を取り込むことによるヒトの体内への吸収抑制によるものであることが推察された。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BF%E9%85%B8

亜鉛はDNA合成に働いているから、ここでも亜鉛が欠乏しているとどうだろうか?と思う。

 

過剰な尿酸は、血管に炎症をもたらすことが近年の研究で判明しており、高尿酸血症は放置すべきではないとの論調が主流を占めつつある。またインスリン抵抗性やメタボリックシンドロームは血中尿酸値を上昇させ、悪影響を来すことも研究がすすみつつある。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BF%E9%85%B8

『元素周期表で世界はすべて読み解ける』では、遷移元素は横一行でだいたい同じ性質」、「典型元素ではよく使う真下の元素は毒性がある」と書かれていたのだけれど、遷移元素であるモリブデン(Mo)の場合はその真上のクロム(Cr)との割合を考える必要があるのではないかと思える。

クロム
英語:chromium
必須ミネラル(微量)
自然界に存在する3価クロムと人為的に産出する6価クロム(強い酸化作用・毒性)がある
不足・欠乏
・心疾患のリスクが高まる
インスリン抵抗性の増加

最初に心不全で入院したときは、糖尿も併発していた。インスリン抵抗性の糖尿だということだった。

この数ヶ月、利尿剤を飲まなくなって尿酸値が基準値内に入った。しかしこの数ヶ月血糖値が上がってきていると言われて、インスリンを投与しないといけないと言われている。

ナイアシン過多で亜鉛が不足するとインスリン抵抗性の糖尿になり、ナイアシン欠乏の場合はインスリン不足の糖尿になると思われる。それと同じ事がモリブデンとクロムの関係でも言えるのではないかと私は考えている。今後、そのあたりのことを考えていこうと思っている。

 

亜鉛欠乏状態でモリブデンの多い物を摂り続けると、モリブデンシステインがつながって、モリブデンの毒性が発揮されるといえるのではないだろうか?ただ、銅過多の場合はモリブデンによって銅を排出するというのも一つの方法かもしれない。(この方法はやっぱり間違ってるな)

 

モリブデンは比較的植物性の食品に多いように思われる。私の大好きなご飯にも多い。悲しー。

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