風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

やっぱりナイアシン!(魚と肉のナイアシン含量から)(痛風と心不全との関連で)(追加、書き換えあり)

背の青い魚に一番多いのはナイアシンだと思い込んでいたのだが、ブログサイドにリンクしている「カロリーSlism - 栄養成分」で検索してみると、「アジの開き」、「さんま塩焼き」、「塩さば」で最も多いのがビタミンB12で、次に多いのがビタミンDと出てきた。これらは私が子どもの頃から常食していたもので、先日までナイアシンが多いと思い込んでいたのだった。

 

ところが、肉ではナイアシンが1位か2位に表示される。

豚では、ロース以外、最も多いのがビタミンB1で次がナイアシン。ロースはセレンが多く、次がB1と表示されるのだが、他の部位に比べてもロースにもナイアシンが高含有されていると思われる。

和牛肩肉と牛ひき肉では、B12、亜鉛だが、牛もも肉ではナイアシンが最も多く、次がB12である。ローストビーフビーフジャーキーでは、最も多いのがB12で、次がナイアシンと表示される。

鶏モモ肉はビタミンK、セレンだが、鶏むね肉とささみではナイアシンが最も多い。手羽先、手羽元ともに、ビタミンK、ナイアシンが多い。

 

ナイアシンの多いタラコを食べさせ、この鶏むね肉料理に嵌まって引き続きナイアシンの多い料理を食べさせたということが、夫が心不全に陥った元凶であった。

 

ところでモリブデンは肉類には少ないので「カロリー」では表示されないようだが、成分表を見ると、牛肉、豚肉、鶏肉になるにつれて多くなる。

また、牛肉でも輸入牛の方が和牛よりほんの僅かモリブデン値は上がるように思う。

これは餌の違いではないかと思われる。モリブデンは穀類、豆類に多い。それで、穀物などを餌にしている鶏で多くなるのではないかと私は考えている。

 

小さい頃から私は魚でナイアシンを摂っていたと思っていたのだが、小学生までは祖父が飼っていた鶏でナイアシンを摂っていたのだと思った。祖母が亡くなって、祖父が養鶏をやめてからは、母は豚肉を良く使っていたと思う。

豚肉も、ナイアシン以外の栄養素を比較すれば、それぞれで違いがあると思われる。が、ほとんどどの部位でもナイアシンは多いのだと思う。

 

若い頃(子どもの頃?)から私は肩凝り性だったが、このところあまり肩が凝らない。

ナイアシンの多い魚を以前より控えているせいだと思っていたのだが、先日、豚肉を夕食で食べた後肩凝りが酷くなった。ひき肉を餡かけにして煮物にのせたもので、ご飯がすすみ過ぎた。

栄養素の本では、肩凝りの人にビタミンB1がお勧めと書かれているのだが、私はB1の多い豚を食べると肩が凝るのだ。

これは、B1とナイアシンの多い組み合わせで起こるのではないかと思われる。

特にビタミンB1は、糖質がエネルギーになる際に働く酵素補酵素として不可欠である。
 ビタミンB1は、体内でチアミンピロリン酸(TTB)という補酵素に変換され、糖質が代謝される際には下図の①〜③の酵素とともに働く。したがって糖質を多く摂取するとビタミンB1の必要量は増加する。
①トランスケトラーゼ
リボース5-リン酸やNADPHを供給するためのペントースリン酸回路におけるケトン基転移反応に作用する。(河端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』p113)

 

この①の酵素トランスケトラーゼは、グルコースブドウ糖)からピルビン酸が生成される過程で働く酵素である。ビタミンB1はこの後のアセチルCoAへの変換でも、クエン酸回路でも必要とされる栄養素だが、ピルビン酸から乳酸への変換過程ではナイアシンが関わっている。肩凝りはこの乳酸が蓄積することで起こってくる。

 

グルコースは、6位の炭素がリン酸化されてグルコース6-リン酸となり、三炭糖などを経て、ピルビン酸を生成する。酸素がない場合、ピルビン酸は乳酸となり代謝は終了する。一方、酸素がある場合は(好気的代謝、ピルビン酸はアセチルCoAとなり、次のクエン酸回路に進む。(河端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』p103)

赤字表記は、管理人メロメロピーによる)

 

つまり豚肉のおかずでご飯を食べ過ぎた場合、途中でB1が不足し、豚肉に二番目に多いナイアシンがピルビン酸を乳酸へと変換し、乳酸が溜まり肩凝りを起こすということだ。

 

ナイアシンが多くても、B1がそれほど多くない鶏肉だとナイアシンはまた違った働きをするということだろう。同じように、ナイアシンの多い牛モモ肉でも同じことが言えると思う。

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