風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

アレルギー性疾患を引き起こすTh2細胞についてリンクによるメモ(アトピーとの闘い最終章)

Th1細胞とTh2細胞について、何となくアルギニン過多でTh2に傾くと思い込んで勘違いしていたのだが、Th1もTh2もどちらもT細胞だったということに気づいた。

これまで娘のアトピーとの関連でⅠ型とⅣ型に注目して何度も同じ所を見ていたのだが、もう一度全体を見て確認してメモしておこうと思う。

ヘルパーT細胞には、Th1細胞とTh2細胞の2種類があり、Th1とTh2のバランスがとれている場合には免疫系は正常ですが、Th2細胞がはたらきすぎるとIgE抗体が産生され、アレルギー疾患が発症すると考えられます。(柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』p185)

 

異物を解読した一部のT細胞は、その異物に適合した抗体を生産する特定の細胞(形質細胞)に分化するよう、B細胞に指令を発したり(ヘルパーT細胞)、逆に、抗体を作り過ぎないよう抑制したり(サプレッサーT細胞)して、免疫機能を調節しています。(堺章『目でみるからだのメカニズム』p19)

 

Th2細胞(ティーエイチ2さいぼう、英: Th2 Cell)は、CD4+T細胞(いわゆるヘルパーT細胞)の亜群であり、抗原タンパク質との接触経歴を持たないT細胞(ナイーブT細胞)がインターロイキン-4(IL-4)やIL-13などのサイトカインの刺激を受けることによりTh2細胞への分化が誘導される。T細胞をはじめとした免疫系の細胞はサイトカイン産生能を有しているがTh2細胞により産生されるIL-4をはじめとしたサイトカインは特にTh2サイトカインと呼ばれ、B細胞から分化した形質細胞による抗体タンパク質産生の亢進や顆粒球の一種である好酸球などの細胞を活性化することによりアレルギー性疾患の機構に関与していることが知られている。(略)Th2細胞と同様にナイーブT細胞から分化するTh1細胞はインターフェロン(IFN)-γなどのいわゆるTh1サイトカインを産生し、Th1細胞とTh2細胞は互いの機能を抑制しあっている。この平衡関係はTh1/Th2バランスと称され、このバランスがどちらかに傾くことによりそれぞれに特有の疾患が生じると考えられている。

Th2細胞はサイトカインの放出により液性免疫応答の活性化を行う機能を有する。液性免疫とは抗体分子が関与した免疫系であるが、抗体タンパク質は活性化したB細胞により産生されることが知られている。(略)Th2細胞はT細胞抗原受容体(TCR)を介してB細胞により提示された抗原断片を認識し、Th2細胞表面におけるCD40リガンドの発現やサイトカインの放出によりB細胞を刺激し分化・増殖を促す。Th2細胞の放出するサイトカインはTh2サイトカインと総称され、IL-4、IL-5、IL-6、IL-10、IL-13、GM-CSFなどが挙げられる。特にIL-4による刺激がB細胞に入ると免疫グロブリンE(IgE)の産生が亢進する。IgEはマスト細胞や好塩基球などの細胞表面に結合してヒスタミンの放出の促進などに関与する重要な分子である。また、Th2細胞により産生されるIL-10やTGF-βはTh1反応を抑制する働きを持つ。

また、既に述べたようにTh1細胞とTh2細胞は互いに抑制しあってバランスを保っているが、この平衡状態がTh2細胞側に傾きTh2サイトカインが過剰に産生されることにより気管支喘息アトピー性皮膚炎をはじめとしたいわゆるTh2病と呼ばれるアレルギー性疾患に陥ることが知られている。(https://ja.wikipedia.org/wiki/Th2%E7%B4%B0%E8%83%9E

 

 

Ⅰ型アレルギーは組織中の肥満細胞または好塩基球に固着したIgE抗体と外来の抗原が反応することにより遊離される化学伝達物質によっておこる。アトピーは、IgE抗体を産生しやすい現象をいう。

(略)

Ⅳ型は抗原によって活性化されたTリンパ球による反応である。(山口和克=監修『病気の地図帳』)

  

Ⅰ型〜Ⅲ型が抗体を介する液性免疫の過剰反応の結果であるのに対し、Tリンパ球による細胞免疫の過剰反応の結果としておこる。(『病気の地図帳』p165)

 

自己免疫疾患は、自己の構成成分である自己抗原に対する反応によっておこる病気である。自己免疫疾患のほとんどはⅡ型〜Ⅳ型アレルギーに属する。(『病気の地図帳』p164)

 

 

ここまでメモして、やはりT細胞による細胞性免疫の暴走によって起こる接触皮膚炎などのⅣ型アレルギーはアルギニン過多に起因すると思われる。

そして抗体を産生するリジンを多く摂り過ぎれば、液性免疫の暴走としてアレルギーが発症するように思われる。

 

 

アルギニンは、「免疫系のT細胞を増殖させ免疫系を強くする」(生田哲=著『心の病は食事で治す』)

 

リジンは「細菌やウイルスに対する抗体、ホルモン、酵素をつくる」(『栄養成分バイブル』)