風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

Ⅱ型アレルギー(細胞融解型アレルギー)と自己免疫疾患について覚書

自己免疫疾患は、自己の構成成分である自己抗原に対する反応によっておこる病気である。自己免疫疾患のほとんどはⅡ型〜Ⅳ型アレルギーに属する。(『病気の地図帳』p164)

 

Ⅱ型アレルギー(細胞融解型アレルギー)
細胞表面にある抗原や細胞表面に結合した薬剤などの化学物質に抗体が結びつき、それに活性化された補体が作用して細胞を融解する。細胞膜表面に結合したIgG抗体に、マクロファージやキラーTリンパ球などが結合して細胞を傷害するタイプもある。特発性血小板減少性紫斑病、不適合輸血による溶血性貧血、新生児溶血性疾患(Rh,ABO不適合)、自己免疫性溶血性貧血、薬剤性溶血性貧血、重症筋無力症が代表的。(『病気の地図帳』p164)

 

溶血性貧血というとビタミンKの過剰を思い浮かべる。

 

 

橋本病(甲状腺が抗原となる)、重症筋無力症(アセチルコリン受容体が抗原となる)などが代表的な自己免疫疾患で、全身性エリテマトーデスや慢性関節リウマチのような、膠原病と呼ばれる疾患の多くが自己免疫疾患に含まれる。(『病気の地図帳』p164)

 

 

全身性エリテマトーデス(ループス腎炎を含む)と慢性関節リウマチについては、同じ本の165頁で、Ⅲ型アレルギー(免疫複合体症)に分類されている。

Ⅲ型アレルギー(免疫複合体症)
抗原と抗体が結びついた抗原抗体複合体(免疫複合体)により活性化した補体は、好中球を局所に集める。その好中球が免疫複合体を貪食する際に放出するタンパク分解酵素活性酸素が組織を傷害する。また、免疫複合体が血小板に結合し、血小板を凝集させると小血栓ができるが、それが血管壁に付着して組織を傷害する。血清病、全身性エリテマトーデス(ループス腎炎を含む)、慢性関節リウマチ、各種の糸球体腎炎などが代表的。(『病気の地図帳』p165)