過去記事で、「カルシウム不足でアレルギーマーチを引き起こす」という記事を纏めたのだが、読み返すとこれは、Ⅰ型アレルギーを前提にしているように思えた。
今、娘にとって問題となっているのはⅣ型アレルギーとしてのアトピー性皮膚炎なのだが、アレルギーマーチという時、やはりⅠ型アレルギーが基本にあるように思えるので、もう一度Ⅰ型アレルギーを軸にしてアレルギーマーチについて考えてみようと思う。
赤ん坊の頃にアトピー性皮膚炎であったのが、大きくなるにつれてアトピーは治まるのに喘息に移行したというような話を耳にしてきた。うちの娘はこれまでのところ喘息は発症していないのだが、私自身は子どもの頃、どちらかというと喘息傾向だったと思う。大人になってから咳型の喘息だと診断されて一時期ステロイド剤を吸入していたことがある。そういうこともあって私は、長らく娘が自分と同じタイプのアトピー性皮膚炎だと思い込んでいたのだった。
さて、小児や赤ん坊の頃はまだ腸の機能が完成されていないために、分子量の大きなタンパク質が上手く吸収されず、それをアレルゲンとして認知するためにアレルギー反応を起こしやすいということなのだろうか?と思う。
それ故、腸の機能が完成されてくると一旦はアトピー性皮膚炎も治まるのではないだろうか?
Ⅰ型アレルギーというのは、簡単には、体内のヒスタミンが痒みを引き起こすアレルギーだと言えるように思う。これを副腎皮質ホルモン(ステロイド)が抑える。
体内ヒスタミン値はナイアシンの摂取で高まるという説があるので、私自身はナイアシン摂取で体内ヒスタミン値の高いⅠ型アレルギー体質だと考えている。私には、Ⅰ型アレルギーに入る蕁麻疹様の反応が時折見られる。
ナイアシンの高摂取にコリン食材の高摂取が加わると、アセチルコリンが造られる。このアセチルコリンは副交感神経系の神経伝達物質であるが、これが放出されると気道が収縮され喘息が起こりやすくなる。
さて、子どものアトピーの三大アレルゲンというと、卵、大豆、牛乳であるが、この三つにはアセチルコリンの原料であるコリン(レシチン)が高含有されている。
豚肉、鶏肉などでナイアシンを多く摂り、あるいはヒスタミン生成度の高い鯖等の背の青い魚にコリン食材を加えて摂り過ぎるとアセチルコリンが合成されやすくなり喘息傾向の体質となるのではないかと思われる。
以下は、最近目にしたもの。
ビタミンB12はメチル基(メタンから水素原子一個を取り除いて得られる原子の集団)を自由に動かしています。
たとえば、メチオニンというアミノ酸にくっついているメチル基を動かすことで、脂肪肝を防ぐ「コリン」という物質を作ってくれます。(伊藤豊=著『医者が教える最強の栄養学』より)
私が子どもの頃からずっと食べてきたのが、このビタミンB12の多い背の青い魚の干物なのだ。私はやはり喘息体質だったと言える。
と、すると、これまでに喘息症状を発症したことのない娘は私とは体質が違っていたのだ、と考えざるを得ない。
アセチルコリンは、ナイアシン、コリン、マンガン、パントテン酸等の栄養素が組み合わさって造られるようである。
この中で、納豆にはナイアシンはあまり含有されていないが、コリン、パントテン酸は比較的多く含有されている。
もちろん体に必要な神経伝達物質なのだが、必要最小限の合成に留めるのが良いように思われる。
合成されすぎる場合は、合成に関わる栄養素の食材を組み合わせず、時間をずらして使うようにすると良い。