「コラーゲン合成(アトピーとの闘い最終章)」で「皮膚を作るためにはアミノ酸のリジンが不可欠ではないかと考えてリジンの多い物を摂るようにしていたのだが、果たしてそれで良かったのか?と改めて思って、検索をかけると美容系のサイトにはリジンがほとんど出てこない」と書いたのだが、手持ちの美容系の書籍には「リジンとはコラーゲンの材料となるアミノ酸」と書かれていた。
Q マクロビオティックでキレイになれる?
(略)
ただ栄養セラピーの観点からすると、たんぱく質の絶対量が不足していることが気になります。
マクロビでは、大豆や小豆といった豆類や、大豆を発酵させた食品であるテンペからたんぱく質を補っていますが、そうした植物性たんぱく質には、リジンやメチオニンといったアミノ酸があまり含まれていないのです。
というのも、リジンとはコラーゲンの材料となるアミノ酸であり、メチオニンとは開始アミノ酸としてたんぱく質の生合成に必要な栄養素。これらが不足すればコラーゲンを十分につくることができなくなり、こうした食生活を続けていれば、当然皮膚はしわしわになり、ハリや弾力のない肌質になってしまいます。
(中略)
また、マクロビで推奨される玄米の外皮には、フィチン酸が多く含まれますが、このフィチン酸は非ヘム鉄(植物性食品に含まれる鉄)の吸収を阻害するため、玄米菜食の人は慢性的な鉄欠乏に陥りやすいのです。
もちろん、自分に何が合うかは人それぞれ。間違った情報に惑わされることなく、自分に合ったやり方を選んでいくことが何より重要です。
A 肌の材料であるたんぱく質やコラーゲンの材料となるアミノ酸が不足しがちなのが気になるところ。美肌にはやっぱり、肉が必要よ!(定真理子、山本博意=著『美肌になる栄養セラピー』p148~149)
この本は美容系の本のように思えるのだが、この著者の定真理子さんは分子整合医学を学ばれた栄養カウンセラーのようなので、ちょっと他の美容系とは違うようにも思う。
「開始アミノ酸としてたんぱく質の生合成に必要な栄養素」と、ここにも記されている含硫アミノ酸の「メチオニン」は、同じ含硫アミノ酸のシスチンとの割合で考える必要があると私は考えている。メチオニンは肉や魚に多い。
シスチンは大豆や小麦に多いアミノ酸なのだが、アトピーで表皮の状態が悪い時に肌の色を白く戻そうとしてシスチンの多い物を摂らせると、逆に日焼けに弱い肌になったり、皮膚をきちんと作れない状態に陥ったりする。
そういうことを繰り返してきて、シスチンに対してメチオニンの多い肉や魚を摂らさなくてはいけないと考えるようになった。
メチオニンはビタミンB6によってシスチンに変換されていくが、シスチンがメチオニンになることはない、と思われる。
メチオニンについては、中村丁次=監修『栄養成分バイブル』に、「ヒスタミンの血中濃度を下げる作用をします」と書かれていたので、10年前から注目していたアミノ酸なのだが、その頃はアミノ酸の成分表もなかったので、何に多く含有されているのか良く分からなかった。
最近は、同じこの本のメチオニンの項目に書かれている「不足すると、尿をつくる能力が衰えてむくみを生じます」という記載に注目している。
同じ、「むくみ」について、『美肌になる栄養セラピー』には以下のように記されている。
むくみの原因は、たんぱく質に含まれているアルブミンの不足が考えられます。アルブミンは‘’スポンジたんぱく‘’とも呼ばれ、細胞の水分調節に働きます。むくみは、細胞のスポンジ機能がうまく働かず、細胞外に水分が漏れているような状態ですから、たんぱく質をしっかり摂って、細胞内外の水分バランスを良好に保つのが、すっきりボディの秘訣です。
(略)
また、むくみ解消に利尿剤を使っている人は注意が必要です。利尿剤は尿量を増やして体の水分を体外に排出するための薬ですが、血液中の水分やミネラルまで出してしまうため、血液がドロドロになり、ミネラル不足にもなりかねません。利尿作用を求めるのであれば天然のビタミンEを摂るほうがリスクがなく、効果的です。(『美肌になる栄養セラピー』p218)