風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

甲状腺機能亢進とセレンと亜鉛と、そしてナイアシンアミド(アトピーとの闘い最終章)(加筆あり)

以下のサイトに、ナイアシンは以下のような臨床応用が期待されています」と記されていて、その中に甲状腺機能亢進症」が入っていた。

また、このサイトには、ナイアシンには血管拡張作用があります。そのため、ナイアシンを大量に摂ると、人によっては一過性で顔面紅潮、上半身のほてり、かゆみ症状が現れることがあります。これをホットフラッシュといいます。ナイアシンのうち、ナイアシンアミドはこのホットフラッシュが出にくいといわれています」とも記されていた。ナイアシンアミドとは動物に含有されているナイアシンのことである。

www.orthomolecular.jp

甲状腺機能亢進症は体内がアルカリに傾いた時に起こってくる病気である。

そして、体がアルカリに傾く場合に起こってくるアトピー性皮膚炎(アトピーとの闘い最終章)で紹介した医師のサイトhttps://ameblo.jp/nomadodiet/entry-12455826386.html?frm=themeでは、皮膚細胞内がアルカリ化することでアトピー性皮膚炎が重症化するということが言われていて、「細胞内を酸化させるナイアシノマイドの母胎の血液濃度が高いほど、乳児湿疹が減少することがそれを証明しています」と書かれている。

 

私は夫が心不全で2度目の入院をした頃から、ナイアシンの過剰摂取で体内を酸性に傾けるのではないかと考えていたのだが、実際そのようである。

myrtus77.hatenablog.com乳酸脱水素酵素については亜鉛ナイアシンの割合とpHバランスに関連して過去記事でも書いたのだが、この酵素は「乳酸脱水素酵素」と名付けられているが、乳酸から水素を奪ってピルビン酸に変換するだけでなく、乳酸とピルビン酸との相互変換を触媒する酵素なのである。この酵素亜鉛含有酵素である。
ここにナイアシンが関連してくる。乳酸脱水素酵素が働いてピルビン酸が乳酸に変換された場合、ナイアシンは酸化型のNAD+となる。逆に、乳酸脱水素酵素が働いて乳酸がピルビン酸に変換される場合には、酸化型ナイアシンNAD+)が乳酸から水素を奪って、還元型(NADH)ナイアシンとなるのである。
糖質(グルコース)からエネルギーをつくる最初の段階(解糖系)で、酸化型ナイアシングルコースブドウ糖)から水素を奪い、還元型(NADH)となる。この過程の最終段階でピルビン酸が造られる。ここで亜鉛が体内にあって乳酸脱水素酵素が働けばピルビン酸は乳酸に分解され、ナイアシンは酸化型に戻るだろう。酸化型に戻ったナイアシングルコースから水素を奪い還元型となる。乳酸脱水素酵素ナイアシンをリサイクルすると考えられる。
ここで亜鉛が体内に多ければ、造られた乳酸をピルビン酸に戻し、ピルビン酸から酸素を利用した好気的過程であるクエン酸回路に進んでエネルギーを造ることが出来るだろう。しかし、ナイアシン過多で亜鉛が足りない場合は乳酸からピルビン酸に戻すことが出来なくなる。すると糖質からエネルギーを造ろうとする嫌気的過程に留まり、ナイアシンは還元型(NADH)が増え続けることになるのではないだろうか。そして、乳酸は溜まったままとなる。

myrtus77.hatenablog.comNADは、水素を受けて還元型のNADHとなる。NADが還元型となるためには、亜鉛含有酵素である脱水素酵素が働く必要があるのではないだろうか。亜鉛不足で脱水素酵素が働かなければ、ナイアシンは水素を受け取ることができず、還元型になることができない、と思う。

 

さて、今回は、ここにセレンがどう関わるかということを考えたいと思う。

甲状腺機能亢進症というのは代謝が進んだ状態であるが、体内に排出すべきものがある場合に甲状腺機能は亢進するのではないかと私は考えている。だが、排出すべき物が溜まった場合にも甲状腺ホルモンを合成するための栄養素がなければ亢進させることは出来ないだろう。甲状腺ホルモンの合成には多くの栄養素が必要となるが、その中で亜鉛甲状腺ホルモンT4の合成でもT3への変換でも必要となる。そして最終のT3への変換でセレンが必要となる。

ここで、日頃からセレン食材を多く摂っている者は甲状腺機能が亢進傾向にあるのではないかと思われる。そして、セレンを摂れば摂るほど、甲状腺ホルモンの合成に亜鉛ナイアシンが使われることになるのではないだろうか?

 

夫は、元々甲状腺機能亢進症であった。元々の体質が亢進体質だったということである。それが、十数年薬を飲み続け、亜鉛を排出したために甲状腺ホルモンが合成できず低下症になったのだが、元々甲状腺機能亢進体質の夫の大好物はロースかつ丼だったのだ。

豚ロースに最も多いのがセレンである。そして卵に多いのもセレンである。

夫は元々は亜鉛が多かったのではないかと私は考えていたのだが、亜鉛はセレンによって甲状腺ホルモン合成に使われていたのではないかと思われる。

夫はお酒に弱く少し飲んでも真っ赤になる人だったが、アルコール分解に必要な亜鉛がセレンの過剰摂取によって甲状腺ホルモンに使われていたためではないかと今回思った。

そして夫は無類の甘い物好きだった。ケーキなど一度に2、3個ペロリと食べる人だった。甲状腺機能が亢進すると代謝が進んでエネルギー不足に陥るからだ。だから常にブドウ糖の供給が必要となる。

甲状腺機能が亢進してどんどん痩せていきながら、しんどいのは運動不足だからだなどと言って歩いたりしていた。病院に行って甲状腺機能亢進症と診断された時、運動は絶対ダメ!安静にしていなさいと医師から言われたのだった。

 

さて、私がここで書こうとしているのは、娘のアトピー性皮膚炎の事なのである。

つまりこのところの不具合は、セレンの多いパンなどの摂りすぎで体内がアルカリに傾いてアトピー性皮膚炎が悪化していた、ということである。

セレン食材を控えて、夕食にナイアシン食材を摂ることにしようと思う。

 

myrtus77.hatenablog.com

 

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こちらは、ナイアシンの少ないカッテージチーズのサラダ。