1919年、オズボーンは、酵母の抽出液を加熱すると、その中にある抗多発神経炎因子、つまり抗脚気因子のはたらきは失われるが、動物を正常に成長させる成長促進因子のはたらきは失われないことを見いだした。抗多発神経炎因子はすでにビタミンB1(サイアミン)として同定されていたので、彼はこの耐熱性の成長促進因子を「ビタミンB2」と命名した。マッカラムが水溶性B因子と呼んだ物質は、2つの異なるビタミンを含んでいたのである。
ロンドンのリスター研究所の女性化学者チックは、食餌制限したラットを使ってビタミンB2の効果を実際に確認した。また、コロンビア大学の女性化学者ブーハーは、ミルクの上澄みにある黄色の物質を抽出し、精製したところ、これがビタミンB2そのものであることを見いだした。(杉晴夫=著『栄養学を拓いた巨人たち』p140)
ここを読むと、VB1は熱によって失われるが、VB2は失活しないことが分かる。
改めて、吉川敏一=著『ビタミン・ミネラル早わかり』を見てみると、どちらも水溶性だが、VB1は「熱に弱い」になっていて、VB2は「光に弱い」となっている。
「VB2食材の保存では光に気をつけなくてはいけない」ということは分かっていたが、熱に強いとは思っていなかった。
VB1は熱に弱いから茹でれば水に溶け出す前に失われるが、VB2は失われずに茹で汁に溶け出していると言える。
だから、
ビタミンB2(リボフラビン)(http://ipidiw.co.jp/nutrition/vitaminb2.html)
摂取
水・煮汁に流されるため、食材は洗いすぎない、煮汁ごと摂る
このように記されている。
しかし、VB1の項には、このような記載はない。煮汁に溶け出る前に熱によって失われているからである。
昨夜はVB2食材として鶏ササミのクルミ和えにしたのだが、茹で汁のスープは今朝にまわして、飲まなかった。つまりVB2は摂れなかったということになる。
基本的なところで失敗した。
この次からは、茹で汁のスープも一緒に摂るようにする!