風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

メチオニン、ビタミンB12、アデノシン、ヌクレオシドについての覚書

S-アデノシルメチオニン(S‐adenosylmethionine、SAM、SAM-e)とは、アデノシンとメチオニンとから生体内で合成される生体内物質である。S-アデノシル-L-メチオニンやアデメチオニン(Ademetionine、AdoMet)、活性メチオニン(active methionine)などとも呼ばれる。 (https://ja.wikipedia.org/wiki/S-%E3%82%A2%E3%83%87%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%B3

 

 ビタミンB12は、コバルトを含有する赤色結晶のビタミンで、コバラミンと呼ばれる。

生体内では、アデノシルコバラミンやメチルコバラミンなどの補酵素として存在しており、アミノ酸代謝や脂質代謝に作用している。

 アデノシルコバラミンは、脂肪酸や分岐鎖アミノ酸代謝に関与している。メチルコバラミンは、メチオニンを合成する酵素補酵素として、ホモシステイン代謝に関与している。

 ビタミンB12が欠乏すると、DNA合成に必要なメチレンテトラヒドロ葉酸がつくられなくなり、DNA合成が阻害され、さらには赤血球の成熟が阻害されて、巨赤芽球性貧血(悪性貧血)となる。葉酸の欠乏でも巨赤芽球性貧血は起こるが、ビタミンB12の欠乏によるものは、しびれや痛みなどの神経症状をともなうことが特徴である。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』)

 

 アデノシンは生体のほとんどの細胞が産生するプリン代謝物である。アデノシン3リン酸(ATP)を介して細胞のエネルギー代謝に関与し、細胞表面の受容体を介して細胞機能の制御・調節する。

 アデノシンは、血小板膜状のアデノシンA2A受容体を介してアデニル酸シクラーゼ活性を高めることによって血小板内CyclicAMP濃度を上昇、血小板凝集を抑制する。また、血管平滑筋を弛緩することにより血管を拡張する

 カフェインは、アデノシンA1受容体およびアデノシンA2A受容体に対して同等の結合親和性を持ち、それら受容体の作用を阻害する。カフェイン摂取により眠気が減少するが、これにはアデノシンA2A受容体が関与していることが証明された(http://plaza.umin.ac.jp/~mishina/PDF/AdenosineA2AReceptors.pdf

 

中枢神経の中核である大脳に対し、アデノシンが及ぼす最たる作用は誘眠効果である。疲労に伴い体内で産生されたアデノシンが脳内のアデノシン受容体に結合すると、覚醒を維持しているヒスタミンの放出が抑制されるため、眠気を及ぼす。なお、パーキンソン病においては大脳基底核に存在するアデノシン受容体のうちA2aに属する器官がドーパミン欠乏による不調をきたしており、この改善が病状緩和に繋がることが知られている。

カフェインはアデノシン受容体をブロックする、アンタゴニストの1つである。さらにカフェインは血液脳関門も突破するため、脳内でも作用する。したがって、カフェインによって、アデノシンの生理作用は抑制される。例えば、エリタデニンなど、カフェイン以外のアデノシン受容体のアンタゴニストでも、同様にアデノシンの生理作用は抑制され、加えて、血液脳関門を突破する場合には、脳内でのアデノシンの生理作用も抑制する。

S-アデノシルメチオニン、アデノシンのリボースの5位の炭素に、メチオニンの硫黄が結合し、硫黄が正電荷を帯びた分子である。ヒトなどで、メチル基の供与体として知られる。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%87%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%B3

 

一度SAMがコリンにメチル基を提供するとクレアチンカルニチン、DNA、転移リボ核酸ノルアドレナリンおよび他の化合物の生成の際にS-アデノシル-ホモシステイン(SAH)に変換される。通常の状況の下では、ホモシステインはビタミンB6、ビタミンB12葉酸(SAMの主な補因子)が存在する状態で、最終的にはメチオニン、SAM、またはシステイン、グルタチオン、その他の有用物質に変換されて出てくる。これらのビタミンが十分な量が存在しない場合、SAMはしっかりと分解しないことがある。結果として、十分な利益が得られず、またホモシステインが危険なレベルに増加する可能性がある。小さな研究はホモシステイン・レベル上のSAMの一貫した影響を示していないが、しかし、より多くの研究が必要である。(https://ja.wikipedia.org/wiki/S-%E3%82%A2%E3%83%87%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%B3

 

ヌクレオシド (nucleoside) は塩基と糖が結合した化合物の一種。塩基としては、アデニン、グアニンなどのプリン塩基、チミン、シトシン、ウラシルなどのピリミジン塩基、ニコチンアミド、ジメチルイソアロキサジンなどを含む。
アデノシン、チミジン、グアノシン、シチジン、ウリジンなどが代表的なヌクレオシドである。このほか、ジメチルイソアロキサジンとリボースからなるヌクレオシドビタミンB2として有名である。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8C%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%82%B7%E3%83%89