毎年冬になると自家製で無農薬の柚子を届けてくださる方がいる。前の所でもいたし、こちらに引っ越してからもそういう方がおられる。
以下は、柚子に関する過去記事からの抜粋。
沢村正義=著『ユズの香りー柚子は日本が世界に誇れる柑橘ー』(フレグランスジャーナル社)には、「カンキツ果皮には精油をはじめ、健康に有用な成分が多く含まれています。ビタミンCは・・果汁の五~七倍多く含まれています」と書かれている。
中でも柚子は他の柑橘類に比べて果皮に含まれる成分の抗酸化能、ラジカル消去能、ニトロソジメチルアミン生成抑制効果が高いようだ。このニトロソジメチルアミン生成抑制は、精油成分であるミルセン、α-テルピネン、テルピノレン、γ-テルピネン等のテルペン炭化水素、又、テルペンアルコールのリナロールに強い効果が認められたと書かれている。
柑橘類に最も多く含まれているテルペン炭化水素のd-リモネンはグルタチオン-S-トランスフェラーゼ活性化物質であることが動物実験で確かめられており、発がん予防にも有効であるとも書かれている。
沢村正義=著『ユズの香りー柚子は日本が世界に誇れる柑橘ー』(フレグランスジャーナル社)には、柑橘類の精油は好酸球の活性化によるアレルギー炎症を抑制し細胞性免疫を増加させる作用がある、と書かれている。又、好酸球の活性化は活性酸素の産生とも関係しているが、柑橘類の中でもユズ精油はもっとも強く活性酸素分子そのものの消去作用があることが示唆されている、とある。
又、柚子の皮の精油成分であるテルペン化合物は皮膚浸透性がよく、皮膚から入り、体に作用する。ゆず湯に入ると湯冷めしにくいというのは、血液循環を良くするという精油の働きによるもののようだ。ただ、柑橘類の精油には皮膚を刺激する成分も含まれている。ユズの精油にはあまり含まれていないと言われているが、ゆず湯に入って肌がヒリヒリするという場合は、あらかじめ柚子をお湯で洗って入れるか、ゆず湯に入るのは止めておく方が良いかも知れない。
「ステロイドホルモンとステロイド薬について」で、ステロイド化合物がテルペン化合物であることを記した。
ステロイド薬を長期使用した場合にステロイド薬自体が抗原となってアレルギーを起こす場合がある。
また、接触性皮膚炎を起こす場合もある。接触性皮膚炎は細胞性免疫の暴走によって起こるⅣ型アレルギーである。
こういった場合は柚子などの柑橘類にも注意をする必要があるかもしれない。
接触性皮膚炎などを起こしている場合は、柚子湯もやめた方が良いだろう。柚子ティーもしばらく控えるか、様子を見ながら飲むようにする。
逆に、ステロイド薬などを使用したことがない場合には、テルペン類を多く含有する柚子などの柑橘類はアレルギーに多少の効果があるのかもしれない。
ただし、柑橘類の精油は光毒性を持つ場合があるので、塗って陽に当たらない方が良いだろう。
お砂糖を入れて温めた牛乳に、