meromeropy77.hatenablog.com
このブログ記事でリンクさせて頂いた「https://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/6a0df32154608a9678f0385d2e6e5b34」ー こちらで言われているのは、「脱水気味にする!通常の敗血症的な輸液するな。注意しないと呼吸不全になりやすい。例外はDKAと脱水による腎機能障害。脱水気味に!」ということと、「ステロイドは使うな・・Do not use steroids, it makes this worse. Push out to your urgent cares to stop their usual practice of steroid shots for their URI/bronchitis.」ということだった。
私は、上の自分のブログで、この二つのことを同じことと捉えて記事を書いたのだが、元の記事で言われている「ステロイドは使うな!」の意味は、「気管支炎などのために日常的にステロイドを使うのは止めて、緊急のケアのためにとっておけ」ということのようである。そして「緊急でない初期の頃にステロイドを使うと症状を悪化させる」というのが真意のようだ。
上の自分のブログ記事でリンクしたこの頃のツイートでも、ステロイド薬デキサメタゾンを初期入院患者に投与することで免疫力が大幅に落ちて黒カビによる感染が多発していると記されている。
アトピーで使用されるステロイド剤には抗炎症作用の強さによってランクづけがなされている。デキサメタゾンの作用はストロングに分類されている。
抗炎症作用が強く出れば、逆に免疫反応を抑制する。だから良く分からない感染症が多発してくると考えられる。
ステロイドホルモンにはいくつかの働きがあるが、ステロイド剤は抗炎症作用に特化して造られている物もあるようで、デキサメタゾンには電解質コルチコイドの作用はなく糖質コルチコイドの働きである抗炎症作用が強いようだ。
逆に、「抗炎症作用が弱い」に分類されているプレドニゾン(プレドニン)は電解質作用も持つようである。
電解質コルチコイドは、尿細管でNaイオンを再吸収しKイオンを排出する働きをする。
つまりプレドニゾン(プレドニン)のようなステロイド薬は、「脱水気味にする」のとは真逆の作用をするということである。
どうして「脱水気味にする」のか?
「注意しないと呼吸不全になりやすい」と言われている。
ここで言われているのはおそらく高齢者の場合ではないかと考えられる。高齢者では心臓の収縮力が落ちている場合が多いだろう。そのため、うっ血性の心不全に陥りやすいと考えられる。そういう人にナトリウムイオンを再吸収するステロイド薬を投与すれば、それに連れて水分が引き込まれてうっ血し、呼吸不全を起こすということだ。
ただし例外があると言われている。DKAや脱水による腎機能障害の場合は脱水気味にしてはいけないのだ。
さて、この方は、
こういうツイートをしておられる。
それで、高熱時の脱水によって脳症を起こさないために、子供のインフルやコロナで高熱が治まらない場合に備えてステロイド薬のプレドニンの処方を勧めておられるのだ。
ほんとうに薬というのは、用い方で薬にも毒にもなる。
薬の用い方で医師の技量の高さが分かると言えそうだ。