以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。
亜鉛不足でナイアシンを過剰摂取した場合、多臓器不全を起こすだろうと思われる。
先ず、亜鉛が欠乏状態でナイアシンを過剰摂取すると、肝臓が働けなくなる。
また、インスリン抵抗性の糖尿病を引き起こす。これは、インスリン受容体形成に必要である亜鉛の不足によって受容体が形成されないままインスリンが合成、分泌されるためだと考えられる。インスリン抵抗性の場合はインスリン注射をしても効かない。
夫の前回入院の折り、入院後血糖値も高くなってきたとのことで糖尿の薬も追加するというので、インスリン注射なんてされたらますます酷くなるだろうと心配して、主治医に「インスリン抵抗性の糖尿だと思います。亜鉛不足でそうなっていると思います」と一生懸命手紙を書いたら、「(インスリン抵抗性ということは)知ってましたよ」という返事が返ってきた。素人の患者の妻に対抗して張り合ってどうする!と言いたかったが、何も言わなかった。結局糖尿の薬を追加して具合が悪くなったので飲まなくなったのだが、亜鉛不足でインスリン抵抗性の糖尿になるというようなことはその辺の医者は解っていないだろう。
つまり、ナイアシン過剰摂取で膵臓が疲弊する。甘いものの食べ過ぎだけじゃないんだよ、糖尿は。
また、このインスリンとの関連で、血中ナトリウム濃度が上がり水分が引き込まれ、うっ血性の心不全となる。心臓に溜まった血液によって肺を圧迫し、肺に水が溜まる。
ナイアシン過剰でアセチルコリンが増え、心機能を抑制する。これも心不全を誘発する。
ナイアシン過剰で亜鉛が働かされて消費されると腎機能も衰える。
アレルギーの観点から言えば、ナイアシン過剰摂取で、体内ヒスタミン値が上がり、痒みの強い即時型アレルギー体質となる。
また、ナイアシンとコリンによってアセチルコリンが過剰に働き副交感神経優位となり、喘息などを起こしやすくなる。
しかし、こんなことを言っているのは私くらいのものだろうと思う。こんなことを医師に話せば、大方の医師が首を傾げるだろう。
私がここで書いていることが正しいか間違っているかを判断するには、自分に当て嵌めてみることだ。
ナイアシンの多い食べ物を続けて食べてみるか、あるいはしばらく控えてみるかして体の様子をみると良い。体質によって、ナイアシンが不足している人がナイアシンを控えれば、具合は逆に悪くなるだろう。
ただし、具合の悪さが表だって出ないまま進行する病気もあるので注意が必要である。
私がここで最も言いたいのは、こういうことを頭に置いて、偏った食事をしないように気を付けるということである。これは、うちの家族の体験に基づいた教訓なのだ。
ナイアシンの多い食品:タラコ、鶏むね肉、豚ロース肉(肩ロースとロースは別物)、焼き豚、背の青い魚(特にマグロは要注意!)、ピーナッツ、レバー類等。
参考書籍:日本栄養・食糧学会=監修『亜鉛の機能と健康』(建帛社)
柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)
生田哲=著『心の病は食事で治す』(PHP新書)
香川明夫=監修『食品成分表2017』(女子栄養大学出版部)等
「糖尿病における亜鉛の役割」(順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学)藤谷与士夫
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上橋菜穂子の『獣の奏者』を読んでいた娘が、私が共感すると思える台詞があったと言って教えてくれた。
「…なんというか、これまで、わたしにとって知識は、ひとつひとつ、きっちり覚えておくべきことにすぎなかったの。
でも、きっとちがうのよ。すべての断片的なことは、一見ばらばらに見えるけれど、じつはなにかでつながっていて・・・・・それを見られる視点を見つけることさえできたら、この世のすべてがつながっているさまを見ることができるんじゃないかって・・・・・」とたん、ユアンの目に光が浮かんだ。
「きみも、そう感じたか。…。だから、たとえば、医術も、人の身体のことだけを学ぶのではなくて、もっと広い視野から見てみたい、と思ったんだよ」