服用によって低カリウム血症となる利尿剤と高カリウム血症に傾くARB系降圧剤との併用では血中カリウムは調整されているであろうが、ARB系降圧剤だけの服用では次第に高カリウム血症となり、ナトリウム欠乏に陥ると考えられる。
ナトリウムが欠乏すれば、グルコース(ブドウ糖)が吸収されにくくなる。
グルコースが小腸の管腔側から吸収細胞に入る際には、ナトリウムイオンが流入する勢いによって輸送される(ナトリウム依存性グルコーストランスポーター)。
しかし、グルコースが吸収細胞から血管側に出る際にはナトリウムイオンの力を必要としない。(参考:『しっかり学べる!栄養学』p75)
逆に、ナトリウムが血管側に出るためにはエネルギーを必要とする(能動輸送)。
また、カリウムが細胞内に入る場合もエネルギーを必要とする能動輸送である。
この(ARB系の降圧剤を飲んでいて高カリウム血症に傾いている)状態で、エネルギーを造ろうとして甘い物を摂り過ぎれば、ブドウ糖は血液中に容易に出られるので、血糖値は上がる。ナトリウムが不足していると、血中に出たブドウ糖が血流に乗ってそれぞれの臓器に送られ細胞内に入ろうとしても入ることが出来ない。そしてブドウ糖は活用されないまま血中に溢れかえり糖尿病となる。
これはつまり薬による副作用だ。薬が新たな病を作り出すということだ。
病気になって薬を飲むのはいい。しかし飲み続けることで逆の方向に偏りが生じる。だから、飲み続けてはいけない。そして薬と薬の関わりを知っていなければならない、と思う。
このところ、糖尿の値が悪くなってきていたので、マンガンを摂れば良いのか、クロムを摂れば良いのかとあれこれ考えては食事を作っていたのだが、利尿剤を止めてARB系の降圧剤だけを飲んでいる場合は、塩(ナトリウム)を多めに摂るべきだったのだ。
しかし、利尿剤と共に、ARB系の降圧剤も飲まなくなれば、水分の摂り過ぎと塩分の摂り過ぎ、そして亜鉛不足でナイアシンの摂り過ぎに注意しなければならない。
ARB系の降圧剤の服用を止めた場合は水分の摂り過ぎ、ナトリウムの摂り過ぎ、亜鉛不足でナイアシンの摂り過ぎに注意しなければならない。そうでなければ又うっ血性の心不全となる。再発を防ぐというのはそういうことに注意をするということだと思う。薬を飲み続ければ良いというものではない。 https://t.co/UWA02bRvPb
— メロメロピー77 (@syodainekosuke) 2020年7月10日
ATPを産生するメカニズム
https://physio-fukuoka.jp/startle/archives/1786
筋収縮のエネルギーでもあるATP。
このATPを産生するメカニズムは①クレアチンリン酸(PCr)の分解によるATP-PCr系、②グリコーゲン、グルコースなどの分解による解糖系、③脂肪酸、グルコース、グリコーゲンなど酸素を用いて分解する有酸素性の3つに分類されます。ATPを最も早く供給できるのがATP-PCr系のメカニズムです。高い運動強度の時には筋中にあるATPが利用されますが、非常に少量のATPしか蓄えられないため、すぐに枯渇してしまいます。そこで、筋中にあるクレアチンリン酸が分解しATPを再合成することでATPを産生します。しかしクレアチンリン酸の含有量も少ないために、約8~10秒程度しか供給できません。短距離やウエイトリフティングなど短時間で高いパワーを発揮するような運動や強度の高い運動開始時の供給系として利用されます。分解されたエネルギーの貯蔵量は、時間の経過とともに運動前の状態に戻ります。リン酸の回復は最初の30秒で約70%に回復し、3~5分でほぼ完全に回復します。
体内には種々のエネルギー源があり、運動のタイプ(種類、強度、時間など)により主に糖質を使うか、それとも脂質を使うかが決定されます。無酸素的エネルギー産生には糖質のグリコーゲンやグルコースが利用され、有酸素的エネルギー産生では脂質の利用が増加します。また、運動が長時間に及ぶと脂質の利用が増加し、糖質の利用が減少します。