風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

ステロイドによる骨疾患とは?

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〈顎骨壊死になりやすい人、原因は?〉

抗癌剤ステロイドエリスロポエチンなどを内服している人は顎骨壊死を起こしやすいです。https://www.shimizuhospital.com/organ/16648/

 

確実な予防法は、確立されていませんが、飲み薬タイプのビスホスホネート系薬剤については、3年以上服薬経験がある、もしくはそれ未満でもステロイドを使っているなどリスクが高い場合、抜歯の3か月前から3か月後までの期間、ビスホスホネート系薬剤の服用を中止することが勧められています。https://www.okada-dental.jp/archives/1097

 

こんな風に書かれていたのだが、今ひとつステロイド薬と骨との関連がはっきりしない。そこで検索をかけてみると、以下のような記述を見つけた。

 

ステロイドによる骨疾患

ステロイドが骨に何を起こすのかと言うと、骨芽細胞減少、骨細胞アポトーシス増加を起こすのだそうです。骨細胞アポトーシス増加により骨密度減少前に bone strengthが減少し骨折が起こりやすくなります。ステロイド投与では破骨細胞数は保たれるのだそうです。

骨芽細胞数が減少し破骨細胞数は変わらないから差し引き骨量は減少します。
ステロイドを長期投与する場合、必ず骨粗鬆症リスクを患者に説明しておけとのことです。

意外に説明してなくて訴訟となるケースは多いそうです。

 

(略)

 

5.治療

ステロイド治療している全患者にカルシウムの補給(1200 ㎎/日)とビタミン D(800U から2000U/日)摂取が勧められているが骨折予防にはこれだけでは十分でない。ステロイド骨粗鬆症の第 1 選択は bisphosphonate である。

http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference/h23/conference-23_17.pdf

 

つまり簡単に言うと、ステロイド薬の使用で「骨芽細胞数が減少し破骨細胞数は変わらないから差し引き骨量は減少」するから、破骨細胞の働きを低下させる「bisphosphonate(ビスホスホネート)」を使って骨粗鬆症の治療をするということなのだ。

 

しかし、これの大元にはステロイドの免疫抑制が関連しているのではないかと考えられる。

 

「抜歯などの侵襲によって顎骨に感染が生じると、感染を起こした骨を破骨細胞が排除して骨が壊死を起こさずに治っていくと考えられています。ところが、ビスホスホネート系薬剤を投与することによって破骨細胞の働きが低下するため、感染を起こした骨が残存することになり、顎骨壊死が起こる」(https://www.okada-dental.jp/archives/1097

そして、その場合、

ステロイドを使っているなどリスクが高い場合」(https://www.okada-dental.jp/archives/1097

ということだから、先にステロイドを使用して免疫抑制が起こっている上にビスホスホネートを使用して破骨細胞の働きを低下させるために感染を起こした骨が残存」し、「顎骨壊死が起こる」のだ。

 

それでは、ステロイドを使用していて、顎骨肥大と診断された娘の場合はどうなのか?ここから考えなくてはいけない。