風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

アラキドン酸はリノール酸から代謝される(アラキドン酸カスケードのさらに上流へと遡る)

 n-6系の多価不飽和脂肪酸(ω6脂肪酸)は、リノール酸(C18:2、LA)→γ-リノレン酸GLA)→ジホモ-γ-リノレン酸(DGLA)→アラキドン酸(C20:4、AA)と代謝される。

 n-6系の多価不飽和脂肪酸は、主としてリノール酸として摂取され、生体内では、アラキドン酸に代謝される。アラキドン酸は、細胞膜や血漿中では、リン脂質として、存在する。

 アラキドン酸からは、血小板では、トロンボキサン合成酵素により、血小板凝集促進作用があるTXA2が生成される。

 同じアラキドン酸から、血管内皮細胞では、血小板凝集阻止作用があるPGI2が生成される(同じ材料から、同じ代謝経路で、反対の作用を示す生理活性物質が産生されることは、生命の恒常性を保つために、好都合な仕組みと、思われる。)

 

(略)

 

 n-3系の不飽和脂肪酸EPAが、血小板で代謝されて生成されるトロンボキサンA3(TXA3)は、アラキドン酸が代謝されて生成されるTXA2と異なり、血小板凝集作用や、血管平滑筋収縮作用が無いとされている。

 実際、EPAを含む魚食により、血小板凝集能が抑制される。多血小板血漿に、EPA(僅か1mmol/L)を先に添加すると、アラキドン酸による血小板凝集が、抑制される。漁村に住んでいる人は、山村に住んでいる人に比して、血中EPA/AA比(血中EPA/アラキドン酸比)が高い:血中EPA/AA比は、漁村の人では2.0、山村の人では0.2、都会の人では0.4。EPAを摂取すると、食後に血中EPA濃度が上昇するが、アラキドン酸(肉など)を摂取しても、食後に血中アラキドン酸濃度は、変化しない:血中EPA/AA比は、EPAを摂取すると、食前には0.4~0.6だった人が、食後3~5時間後には、1.8程度に上昇する。魚を食べている漁民は、動脈硬化症にはなるが、血小板凝集は、抑制されている。EPAによる血小板凝集抑制作用は、4日間程度持続するが、野菜(ホウレンソウ)の血小板凝集抑制作用は、5~6時間程度しか持続しない。

 EPAからは、COX-1により、PGI3も生成されるが、PGI3には血小板凝集抑制作用がある。

 魚油(EPADHAを含む)を、成人の喘息患者に投与すると、臨床症状は改善しないが、多核白血球のEPAは上昇し、アラキドン酸は減少し、LTB4、C5aは減少すると言う。

 n-6系のアラキドン酸からは、PGI2、LTB4、TXA2(血小板凝集促進作用がある)が生成され、n-3系のEPAからは、PGI3、LTB5、TXA3(血小板凝集促進作用がない)が生成される。(http://hobab.fc2web.com/sub2-fuhouwasibousann.htm#%E3%83%AA%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB%E9%85%B8

 

EPAを摂取すると、食後に血中EPA濃度が上昇するが、アラキドン酸(肉など)を摂取しても、食後に血中アラキドン酸濃度は、変化しない」

「血中EPA/AA比は、EPAを摂取すると、食前には0.4~0.6だった人が、食後3~5時間後には、1.8程度に上昇する」

ここを読んで、コラーゲンの多い物を食べても、人間の体の中でそのままコラーゲンとして働くわけではないということと同じかな?と思った。分解されて再合成される必要があるのかもしれない。しかしEPAの場合は食後に血液中に吸収されるわけだ。

 

アラキドン酸についていずれ追及しなくてはならなくなるだろうと思っていたが、うちではリノール酸の油は使っていないのでその必要がなかった。しかし、油は使ってなくても大豆やナッツ類には多く、野菜にもリノール酸は含有されている。

そして昨年は食堂の唐揚げ定食等を食べ続けて娘は具合が悪くなったのだった。リノール酸の油を使っていただろう。

 

EPAによる血小板凝集抑制作用は、4日間程度持続するが、野菜(ホウレンソウ)の血小板凝集抑制作用は、5~6時間程度しか持続しない」

魚は週に2回ぐらい食べると良いかも?

東日本大震災原発事故が起こる前までは、夕飯はほとんど魚にしていたが・・。

私が子どもの頃は毎日、青魚の干物を食べさせられていた。

しかし、干物は過酸化脂質やヒスタミンが増えているだろう。娘が食堂の定食を食べて具合が悪くなっていた頃に秋刀魚の干物が食べたくなって買ってきたら、その後、良くなかった。今は大丈夫だと思うが・・?