「逆に・・」というのは、この前の「お店にはビタミンEを強化した卵で溢れかえっている!」で書いた「ビタミンKの働きを阻害するビタミンEの過剰で血液が固まりにくくなり、出血の危険性が高まる(頭蓋内出血を起こす事がある)」というのとは「逆に」ということである。
ビタミンKの作用
欠乏は出血、過剰は呼吸困難、皮膚水疱等。(https://kanri.nkdesk.com/hifuka/eiyou9.php)
呼吸困難まではいかないのだが、ビタミンKの多い食品を摂り過ぎた時に息苦しいという経験はしたことがある。今はコロナでマスクをしているのでその影響が出易いように思われる。
青菜や海藻など植物性のものでビタミンKの多い物を摂ってもあまり感じないかもしれないが、肉(鶏肉)や大豆(納豆)などで摂り過ぎた場合、息苦しさを覚えることがある。
経験的にそう感じる場合があるということと栄養学の本などに記載されているということで、どういう機序でそうなるのかは分からない。
今回はそれを考えてみた。
ビタミンKは血液の凝固や骨の形成に関わる。
骨の形成には骨コラーゲンの合成が先ず必要となる。また、血液の凝固にもコラーゲンは関連している。
ビタミンKを摂り過ぎた場合、このコラーゲンの合成に銅が取られて、血液を運ぶ働きが出来なくなるということではないだろうか?
血液が運ばれなくなるために息苦しさを感じたり、最悪呼吸困難に陥るのだと。
通常、血管に傷がつくと、傷ついた部位のコラーゲンが露出し、その部分にフォンビルブランド因子(vWF)が結合する。そこに血小板がGP1b・GP2b/3aといった糖タンパク質を介して結合(血小板の粘着)、それにより血小板は活性化し、ホスホリパーゼCの活性化を介したアラキドン酸カスケードを進行させて血小板のさらなる凝集を促進、一次止血が完成します。
(略)
血液凝固反応は、血小板による一次止血で終わるわけではありません。外因系と内因系の2経路で血液凝固因子による二次止血がその後に起こります。
(略)
内因系の凝固反応は、プリカリクレイン、高分子キニノーゲン、ⅩⅡ因子やⅩⅠ因子といった接触因子が、主にコラーゲンのような陰性荷電物質に接触することで活性化され、その後のⅨ因子、Ⅷ因子の活性化から、Ⅹ因子を活性化し、それ以降は外因系と同じ経路にて凝固反応を進行させる。(https://kanri.nkdesk.com/drags/kesen.php)