ビタミンDの作用
活性型VD3はCaの腸管からの吸収を促進するとともに、副甲状腺ホルモン(パラトルモン)分泌を抑制することで骨吸収を抑制し、骨形成を促します。
骨吸収とは、破骨細胞による骨の溶解を指し、骨形成とは骨芽細胞による骨の形成を指します(古い骨を溶かし新しい骨を作る=リモデリング)。
それに加えて表皮細胞のビタミンD受容体に結合することで皮膚代謝を正常化する作用もあります。欠乏症はくる病、骨粗しょう症、過剰症はカルシウムの腎への沈着。
活性型ビタミンD3はケラチノサイトの抗菌ペプチド:hBD-2及びhCAP18/LL-37の発現を亢進させる。(https://kanri.nkdesk.com/hifuka/eiyou6.php)
ビタミンDについてはこれまで何度か取り上げて書いてきたのだが、私は、カルシウムとの関係でアレルギーの激化を抑えるためにビタミンDが必要なのだと考えていた。
しかし上のリンクに記されているように、活性型ビタミンDは表皮細胞においてケラチノサイト(表皮最上層の角化細胞)での抗菌ペプチドの発現を亢進させると共に、直接的に皮膚代謝の正常化に作用しているということである。
牛乳にはビタミンDが多いと思い込んでいたのだが、低脂肪乳には含有されていない。
感染症対策でこのビタミンDが大事だと言われているが魚には多く含有されている。
鮭は種類によって違ってくるが、紅鮭にはVDとVB12が最も多く含まれている。
アミノ酸ではヒスチジンも多いので、陽に当たる日など朝食で摂ると良い。
ビオチンは含有されていないので、アトピー患者の場合は特にビオチン食材と共に摂るようにする。
今朝は、
ビタミン・ミネラルの含有がビオチンのみの
アレルギー反応を制御する重要分子「STIM1」を発見
- 細胞外からのカルシウム流入が、アレルギー反応を引き起こす -
細胞路によるカルシウムの吸収はおもに小腸上部で行われ、細胞内移送に関わるカルシウム結合たんぱく質(カルビンディン)が存在すると、細胞路のカルシウム吸収速度は約60倍になる。このカルシウム結合たんぱく質の合成に関わるのが活性型ビタミンDである。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』p72)
残りの1%は血液や組織中にカルシウムイオンとして存在する。これは機能カルシウムと呼ばれ、血液凝固、筋肉収縮、神経刺激伝達、生体膜の物質透過などの役割を持ち、酵素の成分にもなる。機能カルシウムはごく微量だが、生命維持に欠かせないため、血中カルシウム濃度は、各種ホルモンや活性型ビタミンDにより一定に保たれている。(p186)
活性型ビタミンDは、血中カルシウム濃度の維持・上昇に広く関与し、骨の形成と成長を促す。小腸ではカルシウム結合たんぱく質の合成や、腸管からのカルシウム吸収を促進する。(p146)
食事性因子としては、ビタミンDを摂取して体内の活性型ビタミンD量を十分にしておくことで、カルシウム結合たんぱく質の合成が促進され、カルシウムの吸収が高まる。(p187)