風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

ライ麦パンの亜鉛:銅比は7:1だが、牛レバーの銅含有は亜鉛を上回る(夫の検査結果に関連して)(追記あり)

meromeropy77.hatenablog.com

 

心不全の値は正常範囲だったのだが、前回の検査で正常範囲に入っていた亜鉛がまた下がり、銅との割合も悪くなっていた。

前回の検査結果は6月17日のものなので、この間3ヵ月ほどのことで思い当たることを考えた。朝食のパンである。近くのスーパーで美味しいライ麦パンが見つかったので、それ以来朝食にライ麦パンを食べさせていた。

10年以上前に、毛髪検査で亜鉛が足りないということが判り、亜鉛を多く含有する食材としてライ麦パンを勧められていた。その記憶があったので、普通のパンよりはライ麦パンが良いだろうと思い込んで、朝食で摂らせていたのだが、それが不味かったようだ。ほぼ毎日3ヵ月以上だから・・。

改めて成分表を見直すと、

ライ麦パンの亜鉛と銅の含有量は、1,3mgと0,18mgでその比率はほぼ7:1。食パンの亜鉛と銅の含有量は0,8mgと0,11mgで比率はこれもほぼ7:1なのだが、ライ麦パンではマンガンの含有量が大きく上回る。

 

以下、引用。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspen/30/1/30_223/_pdf

入院後、栄養療法を開始したところ2ヵ月後にはAlb3.33g/dl、Zn74μg/dlまで改善を認めたがCu14μg/dlと著明な低値となり、これに伴い好中球数が815まで低下した。さらに1ヵ月後、Cu10μg/dl、好中球659と低値であったため亜鉛と銅の投与比率を15対1から8対1に変更したところCu106μg/dl、好中球数2222まで改善を認めた。
銅と亜鉛は、物理化学的特性が類似しており、どちらも蛋白キャリアーを介したプロセスで吸収されるが、各々のトランスポーターは異なり、競合的吸収障害は証明されていない。しかしながら、過量の亜鉛投与により小腸粘膜細胞内で誘導されるメタロチオネインが銅の吸収阻害に関与し、実に亜鉛銅比は、15:1以上で銅の吸収が抑制される可能性がある。
(略)
2015年版日本人の食事摂取基準では、亜鉛と銅の推奨摂取比率は10対1程度に設定されており、十分量の銅を投与していても過剰な亜鉛の投与により本例のように銅欠乏状態を惹起してしまう可能性がある。従って、栄養療法を行う際には銅や亜鉛の推奨摂取量を保つとともに、投与比率にも十分配慮する必要がある。
(略)
特に銅濃度低下が顕著であり、その補充療法にココアが有用であった。また、亜鉛と銅欠乏の併発や、ココア補充により亜鉛欠乏をきたす症例も認められ、補充療法後のモニタリングが必要と思われた。

赤字表記は管理人meromeropyによる)

 

ココアの亜鉛含有量は7,0mg、銅含有量は3,80mgで割合はほぼ2:1である。

ココアの場合は極端だが、亜鉛/銅の比率が10:1を切ると血中亜鉛量は低下するのではないかと思われる。しかし又、亜鉛の比率が10:1から15:1と上回るにつれて銅が低下するのだろう。

もう一つは、マンガンが増えすぎても亜鉛、銅が吸収阻害される可能性があると思われる。

 

「次回の検査でも銅と亜鉛を入れますか?」と主治医に聞かれて、「お願いします。亜鉛と銅の割合を逆転させるまで」と言うと、主治医が「亜鉛の多いのは、豚肉とかレバーでしょうかね」と言われたので、う〜んちょっと違うように思うなぁと思いながら生返事をして、帰ってから調べると・・!

牛レバー(肝臓)の亜鉛含有量は3,8mg、銅は5,30mgで亜鉛より多くなる。豚レバーでは亜鉛6,9mg、銅0,99mgで比率はほぼ7:1。鶏レバーでは亜鉛3,3mg、銅0,32mgでほぼ10:1だった。

牛肉に限って言えば、亜鉛はレバーよりもも肉の方に多く含まれる。牛レバーを摂ると銅過多になって不味いことになる。

豚肉の場合はもも肉などよりレバーに亜鉛が多いと言えるが、銅との比率が悪い。

鶏レバーは比率は良いのだが、レバー料理の処理の手間を考えれば自分の好きな牛肉を使う方が絶対良い!ただ、牛肉は値段が高いから(消費税もまた上がったし)それが大問題!

 

ローストビーフ亜鉛量は4,1mg、銅が0,10mgで比率が41:1。
このところ夫はお総菜でローストビーフを食べたがっていた。そういうことだったか!と改めて納得した。朝食でライ麦パンなどを食べるときにはローストビーフをつけると良いかも知れない。しかし経済的に厳しいから偶に、だけど。

もう一つ使えるのは、卵。
卵黄は亜鉛4,2mg、銅0,22mgで比率は20:1なので、ゆで卵の黄身だけを摂るのも良いかも知れない。(卵白についてはアルブミンに関連してまた纏めようと思っているのだが、卵というのは使える奴だと思う。)

腎機能の改善のためには亜鉛/銅の比率を改善することだと私は考えている。そして、亜鉛は赤身肉で摂るのが一番効率が良いと思う。亜鉛たんぱく質の合成に関わっているため赤身肉に多く含まれているからだ。

しかし腎機能が悪いとたんぱく質の摂り過ぎも良くないと言われる。そういう場合、ゆで卵の黄身だけを食べるのは良い考えかも知れない。卵焼きにしてしまうと、卵白のたんぱく質と混ざり合うためか亜鉛量は減少する。朝食に目玉焼きの卵黄だけを食べるようにするのも良いかも知れない。

 

しかしこういったことは、比率を改善するまでのことだ。ずっと続けてはいけない。今度は銅が欠乏することになるかも知れない。

心不全に陥っている場合は、亜鉛過多で銅が欠乏すると致命的になるのではないかと思う。検査データを見ながらその時に必要な食事内容を考えていかなければならない。

 

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