風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

体に虫が這っているような感覚はドーパミン合成異常らしい。

ゴキブリとの戦いに明け暮れていた頃、体中、特に足や腕に虫が這っているような感覚に襲われていた。

以下、ウィキペディアむずむず脚症候群より抜粋。

脳内での鉄分の欠乏や、ドーパミンの合成異常がかかわっているという仮説が有力である。つまり、人間の神経で情報の受け渡しを行うドーパミンという神経伝達物質は鉄分が不足すると分泌量が減り、情報を正しく伝えることができなくなってしまいすべて脳への情報が誤って伝えられる為、身体の感覚に異常を感じるとされている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%80%E3%81%9A%E3%82%80%E3%81%9A%E8%84%9A%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 

 

私は「誤診されやすい自閉症統合失調症ドーパミンの枯渇はビタミンB6不足だと記された書籍を紹介したのだが、ここでは鉄不足がドーパミン合成不足の原因とされている。

「誤診されやすい自閉症統合失調症」でも紹介したが、ドーパミン合成の過程には、アミノ酸フェニルアラニン、鉄、葉酸ナイアシン、ビタミンB6が関わっている。そしてその大元ではたんぱく質とカルシウム、ビタミンC、そして胃酸が必要だということだ。ということは、これらのどの栄養素が不足してもドーパミン合成はスムーズになされないと言えるのではないだろうか。

 

そして私の場合は、“ゴキブリと戦っていた”ということを考えなくてはならない。戦うためには交感神経を働かせなくてはならない。交感神経を働かせるのは副腎髄質ホルモンのノルアドレナリンである。ノルアドレナリンドーパミンからビタミンCと銅によって変換される。

戦うというのは大きなストレスである。このストレスに対抗するために副腎皮質ホルモンが必要となる。副腎皮質ホルモン合成には、先ず原料となるコレステロール、それからパントテン酸等の栄養素が必要となる。

副腎皮質ホルモンは、副腎髄質からのアドレナリン分泌を受けて分泌される。つまり戦うためにはこれらのホルモンや神経伝達物質を造るための栄養素が全て必要となるということである。

そして戦いが長期化すれば、ノルアドレナリンを造るためにドーパミンが消費されて枯渇するだろう。おまけに私は食欲不振に陥って食べられなくなっていた。

 

かつて、統合失調症の知人は「食べられなくなったために薬が服用できなくなって入院を勧められたのだが、その時は、しばらく薬を飲まなかったにもかかわらず統合失調の症状は全然出なかった」と言っていた。それまでの薬の服用で治まっていたために薬をしばらく飲まなくても大丈夫だったということかも知れない。

しかし、統合失調というのは、栄養素の過不足だけでなく、根底に「自分とは誰か?」という問いを抱えた病ではないかと私は思う。だから、その問題が解決されれば、同じように栄養不足になったとしても症状は現れないのではないだろうか?

 

しかし又、ウィキペディアむずむず脚症候群「症状が悪化すると睡眠障害と過度のストレスから「うつ病」を招き、最悪の場合、自殺する人もいる恐ろしい病気である。」とも書かれているように、栄養素の欠乏は侮れない、とも思う。

ナイアシン欠乏もまたペラグラという皮膚炎から始まるが、「悪化すると胃腸障害や精神障害も出ます」(『栄養成分バイブル』)と記されているように、栄養素の不足は体全体に影響を及ぼし、心もその例外ではないと言える。

 

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