風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

細胞性免疫反応によって起こるⅣ型アレルギーは自然免疫の暴走!(アトピーとの闘い最終章)

ステロイド外用薬を突然中止すると著明な増悪が起こり(臨床的にリバウンドといわれる現象)、その際にはTh2だけでなく、細胞傷害作用の強いTh1サイトカインもともに著明に増加することが示されている。(塩原哲夫=編『ステロイド外用薬パーフェクトブック』p15)

妊娠中は胎児という異物を母親が免疫学的に拒絶することがないよう、感染症など外的異物を察知し排除するのに有効で、細胞性免疫に重要なTh1系の免疫反応は抑制され、Th1と対極にあり、アレルギー反応と関連の深いTh2系免疫反応が強くなるといわれる。(p139)

 

これらの記述を見ると、細胞性免疫反応はTh1系であり、自然免疫だと言えるように思われる。そしてそれをアレルギー反応から考えれば、Ⅳ型アレルギーは細胞性免疫反応であるから、Th1系はそれが強くなれば、Ⅳ型アレルギー反応を引き起こすと言えるだろう。

 

アミノ酸のリジンは抗体などを造ることに関わっているから、どちらかと言えば獲得免疫に関わっていると言える。これに対してアルギニンはT細胞を増やすということだから、自然免疫は細胞性免疫反応に関連してアルギニンに関わっていると考えられる。

 

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獲得免疫には、以下の種類の白血球が関与しています。
    リンパ球(T細胞とB細胞)
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/15-%E5%85%8D%E7%96%AB%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E5%85%8D%E7%96%AB%E7%B3%BB%E3%81%AE%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%AD%A6/%E7%8D%B2%E5%BE%97%E5%85%8D%E7%96%AB

この二つを見比べると…であり、獲得免疫はリンパ球(T細胞、B細胞)であることが分かる。

 

このように記したのであるが、Tリンパ球による細胞性免疫反応は自然免疫反応だと言えるのではないだろうか?

だとすればアルギニンの多い木の実を採って食べていた人類には自然免疫が備わっていたと考えられて、非常に自然で納得がいく。

 

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そして、ステロイド外用薬を突然中止すると」「細胞傷害作用の強いTh1サイトカインもともに著明に増加することが示されている」と記されているのだから、副腎皮質ホルモンは細胞性免疫反応のTh1を抑制し、Ⅳ型アレルギーを抑制すると言える。

ステロイド(副腎皮質ホルモン)薬を使っていると風邪を引きやすくなるのはそのためである。

つまり、副腎皮質ホルモンは接触性皮膚炎を改善し、組織液を抑える。

 

現時点で私に分かっている副腎皮質ホルモン合成に必要な栄養素は、コレステロールパントテン酸、VB2、VC、亜鉛アミノ酸ではリジンである。

うちの家族の体験から、パントテン酸食材を摂り過ぎていると風邪を引きそうになるというのも、これらの理屈に適っている。

 

アレルギー反応はTh1よりTh2に傾く時に起こると言われているが、アトピー性皮膚炎の場合はこれには当てはまらないように思われる。むしろ組織液が噴き出すという場合のアトピー性皮膚炎は、Th1の暴走で起こると言える。