風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

「自然免疫・獲得免疫」という言葉を一度解体してみる(アトピーとの闘い最終章)

しばらく前にツイッター〈CD4数とおもな日和見疾患の関係〉という図表を見た。これは元のサイトで「無断転載を禁ずる」と警告されていたので、ここに載せることが出来ないのだが、CD4数200以上で発症するものの中に帯状疱疹結核とカポジ肉腫が表記されていた。

対して200以下の主だったものは、カンジダ症、トキソプラズマ脳症、肺炎、播種性非結核性抗酸菌症、悪性リンパ腫で、CD4数が最も低い位置にHIV脳症が記載されていた。HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」と記されているのでウイルスが関連しているということになるのか?トキソプラズマ症は寄生性原生生物(原虫)により起こされる感染症だということだ。昔は豚の生肉に多いと聞いていたが・・?

 

さて、私がここで注目したのは、「カポジ肉腫」であった。

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アルギニンは、「免疫系のT細胞を増殖させ免疫系を強くする」(生田哲=著『心の病は食事で治す』) 

 

口唇ヘルペスなどの原因になるヘルペスウィルスは体内のアルギニンを使って増殖する性質があるため、ヘルペスが出ているときはアルギニンを摂取しすぎないようにしなければなりません。(『アミノ酸白書』)

この「アミノ酸白書」というサイトはもう消されているので、真偽は定かではないのだが、アルギニンによってT細胞が増殖するというのが正しければ、「CD4」つまり「CD4陽性キラーT細胞」が200以上に増えることによってヘルペス結核やカポジ肉腫が発症してくるということは理屈に合っていると考えられる。

 

アトピー性皮膚炎患者に対するステロイド外用薬の中止がもたらすもっとも重篤な病態がカポジ水痘様発疹症である。

この病態は一種の免疫再構築症候群に近い病態で、急速に回復する免疫反応により生じた一種の感染症様症状である。

ステロイド外用薬の急速な中止による炎症反応の増大に対抗して制御性T細胞が増加してくることが潜伏ウイルスの再活性化をもたらすと考えられる。(『ステロイド外用薬パーフェクトブック』p167)

では、ここに記されている内容はどうだろうか?

同じステロイド外用薬パーフェクトブック』の中にステロイド薬はTh1、Th2のいずれをも制御するが、自然免疫、すなわちTh1の抑制作用が強い」と書かれていたのだった。

ここには、ステロイド外用薬を中止したためにカポジ水痘様症状が発症すると記されているのである。そしてそれは、「一種の免疫再構築症候群に近い病態」だと言っている。ステロイド外用薬の急速な中止による炎症反応の増大に対抗して制御性T細胞が増加してくることが…」と。

 

つまりこれは、ステロイド外用薬の中止によって自然免疫が回復してきたということではないか?

そして抗体を造る働き以外のT細胞の働きは自然免疫の働きだと言えるのではないだろうか?

まぁ、それはどうでも良い。問題はここからどうすれば良いかである。

 

最初に記した〈CD4数とおもな日和見疾患の関係〉の図の表記から考えられるのは、やはりリジンとアルギニンのバランスを取るということではないかと思われる。

カポジ水痘様症状や口唇ヘルペス、また接触性皮膚炎などが生じた際は先ずアルギニン食材(大豆、穀類、ナッツ類)を控える。栄養素を摂ることより控える方が良いように思える。

また、肉や魚を控えすぎると免疫が落ちて風邪を引きやすくなるが、肉魚に多いリジン、メチオニンナイアシンを摂りすぎると酒さ様皮膚炎を起こしやすいと思える。

 

ところで、私の頭の中の整理のために、「帯状疱疹に関連したワクチンは水痘ワクチン」、「結核はBCG」とメモっておこう。

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