パンによってはセレンを含有しないものもあると前回書いたのだが、パンなどの小麦製品はリジンよりアルギニンの方が多いので、アルギニンよりリジンの多い物と組み合わせる必要がある。リジンよりアルギニンに傾くと、接触性皮膚炎やカポジ水痘様発疹などを発症すると考えられるからだ。
ご飯類はシスチンよりメチオニンの方が多いのだが、アルギニンとリジンで比較するとアルギニンの方が多いので、昼食におにぎりとパンの取り合わせは最悪と言えるかも知れない。同じ主食で、炭水化物ばかりを取り合わせる人もいないかも知れないが・・。
マトリックスメタロプロテアーゼの活性中心で亜鉛がシスチンと結合している場合は安定しているようなので、亜鉛の多い牛肉や豚肉等にはメチオニンの多いご飯よりシスチンの多い小麦製品のパンやパスタの方が合っていると言えるのかも知れない。
また、パンによってはセレン含有が多いので、セレンの値が上がりすぎて甲状腺機能が亢進する場合はエネルギーの消耗が激しくなるから、ブドウ糖の補給が必要となる。
うちの夫はパンにはバターではなくジャムという人だったが、やはり元々の体質が甲状腺機能亢進タイプだったからだと思う。