マンガンは血糖値のコントロールにかかわる酵素、エネルギー代謝にかかわる酵素など、多くの酵素の補因子として活躍している。(生田哲=著『心の病は食事で治す』p131
マンガンは糖質、脂質、タンパク質の代謝にはたらく酵素の構成成分であり、タンパク質の合成やエネルギーづくりにはたらいています。
マンガンのはたらき
からだに必要なエネルギーの供給を助ける
マンガンが不足すると
エネルギー不足になり疲れる(中村丁次=監修『栄養成分バイブル』)
ーTCAサイクル(クエン酸回路)ー
(略)
酵素は、この反応を支え、促すはたらきをする触媒機能を持った微量のタンパク質で、代謝が進むために必須のものです。単独では機能せず、補酵素(助酵素)であるビタミンB群やビタミンC、そして補酵素と同じようなはたらきをするミネラルと一緒になって初めて機能できるものがほとんどです。TCAサイクルで使われるミネラルには、マンガン、コバルト、マグネシウム、ヘム鉄などがあります。(柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』p63)
寒いので、マンガンの多いものを摂らなくちゃ!って考えている。
細胞が、生命活動を営むために必要なエネルギーは、エネルギーを蓄えているATPという物質が分解するときに得られます。このため細胞はATPを合成させなければなりません。ミトコンドリアは、このATPを合成する装置です。エネルギー代謝の盛んな細胞(骨格筋、心筋、肝臓、腎臓、神経など)ほど、ミトコンドリアの数が多くなっています。ATPの産生は、細胞内で行われる酸素を用いない(嫌気的)解糖過程や、ミトコンドリア中での酸素呼吸による好気的過程(TCA回路)、また、たん白質、脂肪のTCA回路への受け入れなど、糖質代謝の過程で行われます。(堺章=著『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)より)
ミトコンドリアは、体が温かくて酸素と血液を必要としている横紋筋(骨格筋や心筋)、特に心筋に多くいます。臓器でいちばん温かい肝臓や持続力やエネルギーの必要な心臓や、脳にもたくさんいます。
ミトコンドリアは酸素と温かさで効率よく体のエネルギーをつくるばかりではなく、カルシウムの貯蔵やアポトーシス(細胞の自殺)の制御などの役割も担っています。酸素を使ってエネルギーをつくるため活性酸素の90%がミトコンドリアでつくられますが、その害から自身を守るために活性酸素を除去する酵素をつくる能力も持っています。(安保徹=著『安保徹のやさしい解体新書』より)