亜鉛
・DNAやタンパク質の合成にはたらき、細胞の新生を促す。
・細胞や組織の代謝に欠かせない多くの酵素の構成成分。
マンガン
・糖質・脂質・タンパク質の代謝にはたらく多くの酵素を構成する。
中村丁次=監修『栄養成分バイブル』より
はたと、「合成」と「代謝」では違うと思って調べると、Yahoo!の知恵袋でそのまんま質問している人がいて、その解答がまたすっきりと分かり易かった。
「代謝は生体内で行われる化学反応の総称だから合成と分解がある」(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10169714965)
亜鉛はタンパク質の「合成」という働きにおいて、「代謝」に関わる酵素を合成するのだ。
つまり亜鉛の働きは、「タンパク質の合成」という働きを土台としていると考えられる。だから亜鉛の働きは広範囲に及ぶ。
マンガンは、糖質、脂質、タンパク質の「代謝」に関わる酵素の構成成分として、これら3つの栄養素からエネルギーを造り出す。エネルギー代謝に関わるからミトコンドリアと深く関係している。そのためミトコンドリア内のスーパーオキシドジスムターゼはマンガンを活性中心に持つのだ。
セレン
・過酸化脂質などの過酸化物の分解にはたらく酵素の必須成分で、からだの組織の老化を遅らせる。
・抗体産生を促し、免疫機能を高める。(中村丁次=監修『栄養成分バイブル』)
セレンは合成や代謝に部分的に関わっているように思われる。
セレンには抗うつ効果がある。たとえば、アメリカの健康回復センターでは、一回につき二○○マイクログラムを一日二回、毎日摂取するのが処方の一つになっている。(略)それから、セレンは甲状腺ホルモンをつくるのにも欠かせない。(生田哲=著『心の病は食事で治す』p133)
ここに記されている二つの事柄は一つのことを表していると思われる。
つまり、甲状腺ホルモンが造られると活動的になり、うつは解消される。
しかし、甲状腺ホルモンが造られず低下すると、うつ的傾向となる。
甲状腺機能亢進と低下で、躁から鬱へと転換する。
甲状腺ホルモン合成の二段階で亜鉛が必要であり、セレンは最終段階だけで働く。