和歌山産の養殖鯛が比較的安くスーパーに並んでいたので久しぶりに買ってきた。
牛蒡と一緒にアラ炊きにしてそのまま食べられる切り身の部分はその日の夕食で食べ、残ったものはアラから外して煮凝りになったものを炊きたてご飯の上に載せて食べた。
鯛はウロコが多い。以前はウロコも綺麗にとってご飯に混ぜ込んで鯛飯にしていたのだが、今回はちょっと手抜きをしたのでウロコが舌に触る。
鯛には比較的ミネラルのセレニウム(セレン)が多い。
セレニウムは、活性酸素のスーパーオキシドが過酸化水素に変わったところで、これを分解する酵素の合成に必要とされる栄養素である。
また、甲状腺ホルモンT4がT3に変換される段階でも亜鉛と共に必要とされる。
さて、お酒を入れてシャトルシェフで茹でた鯛のスープを漉すと、こんなに綺麗なスープになる。
これを一晩冷蔵庫に入れておくと、煮凝りになっている。コラーゲンたっぷりじゃないかしら?これに、椎茸とお豆腐と三つ葉なんか入れようかな。
タイの一番の好物はエビ。このエビの殻に含まれる色素(アスタキサンチン)のため、タイは美しい赤色をしているのである。したがって養殖のタイは、エビを与えなければならないので高くつく。
栄養的にはグルタミン酸やイノシン酸の旨み成分が適度に配合しており、おいしい。良質のタンパク質のほか、ビタミン・ミネラルが比較的多い。カリウムは魚のなかでも多いほうであり、タウリンを含んでいることもあって動脈硬化や高血圧の予防に、そして肝臓の保護によい。(川嶋昭司=著『食べ物のメリット・デメリットがまるごとわかる本』(三笠書房)より)
ごちそう様、鯛様。