風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

ふたたび、群ようこ=著『ゆるい生活』から(副腎皮質ホルモンの働きについて)(加筆修正中)

私は三食、自炊をしていても、ほとんど野菜ばかりでベジタリアンに近い食事だった。会食のときは何でも食べるけれど、家では肉類は摂らなかった。しかし先生に指導を受けて、毎日、鶏のモモ肉を百グラムずつ食べるようにした。(群ようこ=著『ゆるい生活』p115(朝日文庫)より)

過去記事卵白に多く含まれるアルブミン(膝関節の痛みに関連して)で、『ゆるい生活』から上掲の部分を引用して、「これはタンパク質を摂るということではないかと考えた。しかも、血液の浸透圧調整の役割を担っているアルブミンを。アルブミンは卵白に多い」と書いた。

しかしこれは、副腎皮質ホルモンの働きにも関係しているのではないかと思えた。

副腎皮質ホルモンというと、これまで娘のアトピー性皮膚炎に関連して、抗アレルギー作用を持つ糖質コルチコイドの方にばかり着目してきた。けれど昨日、コロナウイルスについてツイートされている内容を見ていて、これはステロイド(副腎皮質ホルモン)といっても電解質コルチコイドの働きではないかと思えたのだった。

 

電解質コルチコイド(アルドステロンなど)は、「腎臓の尿細管でNa+の再吸収とK+の排泄を促進し、水分量を調節」する働きをしている(『目でみるからだのメカニズム』)。

 

アトピー体質の娘は、これまでカリウムの多い物を摂り過ぎると皮膚が酷くなっていた。それで、これはアトピーとどう関係しているのだろう?と考え続けてきた。

亜鉛過剰で皮膚の表皮の代謝が亢進しているところに(ここは今では、亜鉛よりセレン過剰で亜鉛甲状腺ホルモン合成に使われて表皮を造れない状態だった、と考えている)カリウムの多い物を摂り過ぎた場合に最も酷い状態になると思われるのだが、その最も酷い状態に陥ったのが、牡蠣(牡蠣には亜鉛よりセレンが多い)と、連日のココアでカリウムが過剰になった時と、カリウムの多い塩を摂った後であった。この時は痒みより、皮膚の崩壊が甚だしかった。

こういう時に、だいたいいつもパントテン酸食材である鶏モモ肉で酷い状況から脱してきたように記憶しているが、痒みが酷い状態でない時は同じ副腎皮質ホルモンでも電解質コルチコイドが働いて改善したのではないかと思われる。

 

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こういったことを考えていると、今度は夫の心不全へと繋がっていく。

最初の心不全での入院の前、亜鉛欠乏状態でナイアシンの多い物を摂らせてインスリン抵抗性の糖尿になっていたと思われる。インスリン分泌の過剰で、血中ナトリウム濃度が上がり血液量が増える。インスリンカリウムを細胞内に入れる。だからこの時点ではカリウムは細胞内に多かったろう。

その後、夜間の咳を止めるためにパントテン酸食材の納豆を食べさせていたが、これによって副腎皮質ホルモンが合成されていたなら、ここでますますナトリウムは再吸収されカリウムは細胞内に取り込まれ尿中へと排泄されていたと考えられる。

また納豆のパントテン酸とコリン、それまで食べ続けていた食材のナイアシンによってアセチルコリンが合成された。この時点ではアセチルコリンによってカリウムは細胞外へと流れ出す。カリウムが細胞外へと流れ出すことで逆にナトリウムが細胞内に入りそれによって水分も細胞内に引き込まれた。

加えて納豆に多いモリブデンが銅を阻害し心筋の働きを抑制し、ますます水分を心臓、肺にまで滞留させて心不全に至った。

ナトリウムによって細胞内に水分が滞留したために、体はBNP(ヒト脳性Na利尿ペプチド)を合成してナトリウムを排出しようとしたと考えられる。

 

病院では利尿剤を用いて治療されたが、この状態の時にはステロイドも有効に働いたのではないかと考える。ただ、ステロイドはリバウンドが烈しいので使われなくて良かったとは思うのだが・・。

 

ナトリウム濃度が上がり水分が肺にまで滞留しているというのに、なぜステロイド剤を使って「腎臓の尿細管でNa+の再吸収とK+の排泄を促進」するのが良いと思えるのか?

 

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普通、カリウムは細胞内に多くナトリウムは細胞外に多い。しかしナトリウムは細胞外といっても血漿中より僅かに組織間液(細胞間質液)の方に多い。

それがインスリンアセチルコリンによって細胞内外の陽イオンと水分バランスが崩れた。

ナトリウムとカリウムは同じ陽イオンで細胞外と細胞内のバランスを保っているが、ナトリウムの組織間液から血漿への流入によって先ずこのバランスが崩れ、カリウムが細胞内から細胞外(組織間)へと出てくることで、入れ替わってナトリウムが細胞内に入り血液中の成分をも含む水分が細胞内に流入する。

 

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、肺炎や敗血症などがきっかけとなって、重症の呼吸不全をきたす病気です。さまざまな原因によって肺の血管透過性(血液中の成分が血管を通り抜けること)が進行した結果、血液中の成分が肺胞腔内に移動して肺水腫を起こします。(https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/ards/

 

ここで、副腎皮質ホルモンの電解質コルチコイドが働けば、「腎臓の尿細管でNa+の再吸収」をして細胞間質へと戻し、それによってカリウムを細胞内に戻して、腎臓細胞から尿中へと排出する。これによって細胞中の水分が組織間(細胞間質)へと戻って、水分量が調節されるということではないか?

 

これはまだ結論は出ていないが、ここまでをメモっておこうと思う。

 

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