風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

インフルエンザは個々の症状に合わせて診断します(『まいにち漢方』より)

 現代の医療では、まず検査をして、その結果が陽性であれば「インフルエンザウイルスに感染している」という診断がくだされます。そして、誰しもが同じ薬を処方されるでしょう。
 しかし、中医学が医療の主流だった頃は、検査機器はもちろん体温計すらない時代でした。では、中医師(漢方医)はどうやって治療をしていたのでしょう。
 たとえばAさんはひどい悪寒を、Bさんはひどいのどの痛みとのぼせのような熱感を訴えています。中医師は、舌を見比べて、脈をとり、顔色を見ます。そして、Aさんには体を温める麻黄湯を、Bさんには、熱を冷ます銀翹散を処方しました。
 このように、中医学では症状から状態を見極めて、その病気が体のどこでどうなっているのかを判断して対策を考えます。冷えているなら温めよう、熱があるなら冷まそう、体表に近いなら発散させよう、深いところにあるなら体を元気にしながら病に打ち勝たせようというように。(櫻井大典=著『まいにち漢方』(ナツメ社)より抜粋)

 

「銀翹散」って、連翹が入っているのかなぁ?まだ、庭に咲いてる、黄色い花が。