風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

リゾチームと免疫グロブリンIgA、亜鉛とリジンについての覚書

 亜鉛を必須成分とする酵素は200種以上もあります。
(略)
 味覚障害の原因に、亜鉛不足が指摘されています。味を感じとるのは舌にある味蕾という器官です。味蕾は成人で約3000個あり、老化すると減少します。数の減少が必ずしも味覚の低下につながらないのは、年をとるほど味の経験を積んでいるためです。老化によるものではなく、「味を感じない」という味覚障害が若い人にみられます。はっきりしたメカニズムは解明されていません。たぶん、耳下腺から分泌される唾液中に亜鉛を含むタンパク質があり、味蕾のはたらきに影響を与えるためと考えられています。(中村丁次=監修『栄養成分バイブル』)

 

リゾチームは,人の鼻汁,涙液,血清などの中に,ある種の細菌に対し溶菌現象を起す物質として発見された。リゾチームは,分子量14,062,アミノ酸129個からなるムコ多糖類を加水分解する酵素でそのほとんどが好中球,単球および組織マクロファージ由来(リソゾーム酵素の一つ)ある。リゾチームは,生体のほとんどあらゆる組織,体液あるいは分泌物中に存在し,抗菌・抗ウイルス作用,白血球貧食能増強作用,抗腫瘍および抗炎症作用などの生体防御機構への関与が考えられる。https://test-guide.srl.info/hachioji/test/detail/000431102

 

粘液には、リゾチーム、インターフェロンやIgAなどが含まれ、1日に約30ml/㎡分泌される。気道液の固体成分は微量で約95%は水である。小さなホコリは、この粘液に触れて捕らえられる。(『目でみるからだのメカニズム』p35)

 

唾液の成分・・・pH約7.0でほぼ中性。99.5%は水、他にプチアリン(α-アミラーゼ)、ムチン(粘素)と抗菌作用のあるリゾチームや免疫抗体のIgAなどを含む。(p64)

 

免疫グロブリン
IgA  喉の表面、腸の内側、気管支の内側の壁などの粘膜の表面に存在し、侵入してきた病原菌やウイルスなどの侵入を防ぐ働きに関与しています。http://chuo.kcho.jp/original/clinicallabo/kentai/menekiguroburin.html

 

リジンは「細菌やウイルスに対する抗体、ホルモン、酵素をつくる」(『栄養成分バイブル』)

 

リジン ウイルス感染を抑えるはたらきがある。とりわけ帯状疱疹口内炎などの原因となるヘルペスウイルスの成長と再発を妨げる効果は大きい。胃液の分泌を促し、筋肉の収縮やけいれんを抑える。(生田哲=著『心の病は食事で治す』p124)

 

 

亜鉛は、リゾチームやIgAの合成にも関わっているだろう。

気管に侵入する手前の、鼻腔や口腔でのウイルス感染を防ぐためにも亜鉛やリジンなどの栄養素が必要だと思われる。