風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

「新型コロナウイルスに感染したら、肺の奥までしっかりと空気を取り入れることが重要です」(ツイッターから)

 新型コロナウイルスの症状を緩和する呼吸法は、次の3つのステップだ。
・空気を深く吸い込み、息を止めて5秒間数えてから息を吐く。これを5回繰り返す
・6回目に息を吸い込んだあと、大きな咳をする(この時、手を口に当てるように)
・1と2をもう一度繰り返す。この後、腹ばいになり、普段より少し深めの呼吸を10分間続ける
また、肺の大部分は身体の前方ではなく背中の方にあるため、ムンシ氏は「仰向けの姿勢は小さい気道を塞ぐので、新型コロナウイルスに感染している間は仰向けに寝るのは良くない」とアドバイスしている。

 

仰向けではなくうつ伏せで寝るというのは、4月2日と3日のブログ記事で紹介した「数百例を経験した救急医のTip 診療中の先生がた、ご覧下さい!」でも勧められていた。

・うつ伏せは酸素化に非常に有効。Nasalの患者も自分でうつ伏せになると良い(https://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/6a0df32154608a9678f0385d2e6e5b34

 

間質性肺炎

 間質性肺炎は、肺の間質(肺胞の壁や肺胞を取り囲んで支えている組織)を中心に生じる血流障害によって起こる病気です。(略)
 血流低下が進むと肺胞の壁が厚くなり、肺胞の形も不規則になり肺全体が硬くなります。その結果、肺のふくらみが悪くなり、肺活量が落ちて酸素の吸収効率までも悪くなり、息苦しさや咳が生じます。進行すると、肺はさらに縮み一部が線維性成分のかたまりとなり肺線維症が起こります。
 肺全体の機能が落ちると呼吸不全にまでなることもありますが、線維化していない残りの肺で十分に呼吸を続け、日常生活を送ることは可能です。
 肺線維症でいちばん多いのが粉塵性のものです。(略)アスベスト石綿)が原因として騒がれましたが、普通の粉塵でも発症します。粉塵をマクロファージが処理しても処理しても入ってくるので処理が追いつかないで間質性肺炎や肺線維症がおこります。
 間質性肺炎は、組織を何とか治そうとして炎症を起こしています。炎症が起きていないのが肺線維症です。たとえ線維化した部分でも温めると、ゆっくり柔らかくなって改善していきます。

 

治療

 お年寄りや他に慢性的な病気のある人は肺炎が重症に陥ることもあります。

(略)

 間質性肺炎はそもそも血流低下で起こっているので、ステロイド剤や免疫抑制剤や生物学的製剤の薬を使用し炎症を止めると、さらに血流を悪くします。
 ステロイド剤の副作用の中には間質性肺炎の発症もあり、知らないで使っているうちに急激に悪化して亡くなってしまうことがあります。
 また他の原因には、関節リウマチや炎症性腸疾患で使われている生物学製剤、TNFα抗体があります。体の中では必ず組織破壊はある頻度で起こっています。体は炎症を起こして炎症性サイトカインのTNFを出して血管を開いて血流をふやして修復しながら生きのびています。
 炎症がよくないからと生物学製剤TNFα抗体を使うとTNFα抗体はTNFαにくっつき、その作用を抑えて炎症を鎮め、TNFαをつくっている細胞までも壊してしまいます。この治療法では5〜10年後に間質性肺炎が起こり、医者はお手上げになります。

 結局、交感神経緊張、リンパ球の低下した免疫力の低い状態が肺炎を引き起こしたのですから免疫力を高くする生活を再構築することです。(『安保徹のやさしい解体新書』)

 

ツイッターで呼吸法が紹介され「肺の奥までしっかりと空気を取り入れることが重要」と言われていることと、安保氏が間質性肺炎はそもそも血流低下で起こっている」と書いておられることとは同じことを言っていると思う。

 

現代の私たちは薬を使いすぎているのだと思う。薬を使いすぎるために症状も複雑化するように思う。

 

数百例を経験した救急医のTip 診療中の先生がた、ご覧下さい! - 感染症診療の原則の救急医の治療法は、「支持療法」と記されている。

 

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