風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

ビオチンとビタミンB2(アトピーとの闘い最終章)

「ビオチンが含有されている食品にはセレンも多い」ように思う、とビオチン再浮上(アトピーとの闘い最終章)で書いたのだが・・。

 

例えば、卵。

卵は、ゆで卵も卵焼きも目玉焼きも炒り卵も温泉卵もセレン、ビオチンの順で含有量が多い、と表示されてくる。ところが、ポーチドエッグと玉子豆腐では、ビタミンB12ビタミンB2の順の含有量になり、ビオチンとセレンは表示されなくなる。

 

納豆ではモリブデン、ビタミンKの順に高く、セレンも高値で、パントテン酸、B2と高含有しているが、ビオチンも含有している。

ところが挽き割り納豆になると、ビタミンK、パントテン酸になり、B2も多いが、モリブデン、セレン、ビオチンの表示はなくなる。

 

これは、一つには加工によってなくなるということが言えると思うが、もう一つ、気になる点が見つかった。

「ビオチン再浮上」でリンクさせて頂いた薬剤師さんのサイトには次のように書かれている。

乳酸菌と言えば、当サイトのほかのページで述べた通り、Th1/Th2バランスを改善するといったアトピー性皮膚炎治療にとって有用な作用があるが、この乳酸菌の中で一部の菌群が、オリゴ糖、食物繊維のようにビオチンを栄養素として取り入れて増殖するものがいるという。

今の時点(H18/11/2)では、どの菌がそうなのか?と断定できないが、少なくともビフィズス菌の大部分がビオチン消費能を持つということは確実視される。

アトピー患者の多くは、ビオチニダーゼ活性が低く、食品中のビオチンをうまく利用できないというデータもあり、これが、ビフィズス菌摂取における不安感に拍車をかけているように思われる。

ビフィズス菌摂取はいけないのか?に関して、アトピー性皮膚炎の人のように腸内菌叢に悪玉菌が多い場合は、菌叢を元に戻すために、ほぼ欠乏の可能性のないビオチン不足を気にせず、大量とは言わないまでも、比較的多めに摂取するのは良いことだとは思う。

もし、これを見て不安になってしまった方は、ビフィズス菌以外の乳酸菌(代表はアシドフィルス菌:ビオチン生産能も兼ねるため)をとるか、「ビオチン+乳酸菌」のセットで摂取するのがいいだろう。

掌蹠膿疱症の人がよく使用する、「ビオチン+酪酸菌」の組み合わせでもよい(酪酸菌は乳酸菌ではないが、乳酸菌の作用を高める作用を持つ)。(https://kanri.nkdesk.com/hifuka/eiyou16.php

 

うちではオリゴ糖を使うことが多いのだが、娘は特に飲み物にもオリゴ糖を入れていた。

オリゴ糖の原料であるビートには細胞内の浸透圧調整に働くベタインが含まれているという情報もあって、前々からそれが良い方に作用するのか悪い方に作用しているのか良く分からないと思いながら使っていたのだった。

 

B群のビタミンは腸内細菌によって合成されると言われているので、ビオチンは、オリゴ糖と同じくビフィズス菌の最初の餌になるのではないかと考えられる。

 

ヨーグルトではモリブデン、カルシウムの順に多く、ビオチンも含有しているが、ビタミンではB2、パントテン酸の順に多い(https://calorie.slism.jp/113025/)。

飲むヨーグルトではカルシウム、モリブデンの順となり、これもビオチンを含有しているが、ビタミンではB2、B12、パントテン酸の順で多い。

 

掌蹠膿疱症という手掌に水疱が出来る症状がビオチン不足で起きると記されているのだが、私には、これはビオチンよりVB2が多くある場合に、モリブデン食品を多く摂取するとキサンチンオキシダーゼが合成されて尿酸が生成され、その尿酸が細胞外液(関節液)中に増えた状態ではないかと思われる。

あるいは、銅等のミネラルやアミノ酸ではアルギニンが多い場合に、好中球やリンパ球が増え、組織を攻撃している状態だと言えるかもしれない。

 

黒砂糖では、ビタミンB6、ビオチンの順に多く、黒蜜になるとビオチン、B6の順になる(https://calorie.slism.jp/202304/)。

どちらもカリウムが多めなのが気になるところだが、黒砂糖を少し取り入れてみようと思う。

 

ビタミンB6はB2が欠乏するとB6も不足すると言われていたりするから、B群のビタミンは互いに関わりを持っていると考えられる。

 

B2とビオチンはシーソーのようにどちらかが多いとどちらかが少なく、一方が増えると一方は減る関係にあるように思う。

 

これは仮説である。

 

この仮説を採用して、研究、実験、証明してくださる方がいれば嬉しいと思う。