プロペプチド
前述したとおりMMPは酵素前駆体として産生され、アミノ基側末端のプロペプチド部位が除去されることにより酵素活性を示す。プロペプチド部位にはシステインスイッチと呼ばれるアミノ酸配列(PRCGVP)が存在し、よく保存されたシステイン残基が含まれる(MMP-23は例外[4])。このシステイン残基のチオール基(-SH)が酵素活性部位の亜鉛と静電気的な相互作用をすることにより基質との結合及び切断を防ぎ、前駆体としての構造を保っている。
私は長らくこの部分を逆に受け取っていたかも知れない。
ここに続くのが、
酵素活性ドメインにはよく保存された3つのヒスチジン残基があり、酵素活性の発現において重要である亜鉛との結合に関与している。
亜鉛の多い物と、ヒスチジンの多い背の青い魚を一緒に摂った後、悪くなったのは、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が活性化されたためだ。
図4.human neutrophil collagenase(MMP-8)の立体構造と活性ドメイン
(日本.蛋白質構造データバンク (PDBj))
ピンクの球体が亜鉛イオン、グレーの球体がカルシウムイオン。アミノ酸側鎖はヒスチジンを示している。
また、次のように記されている。
マトリックスメタロ(金属)プロテアーゼのスーパーファミリーとしてメトジンシンプロテアーゼ(Metzincin protease family)ファミリーと呼ばれている。細胞外マトリックスタンパク質(例えば、タイプⅠ、Ⅳ コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン等)を切断する。活性部位のメチオニン残基(Met)および亜鉛イオン(zinc ion)がペプチドの切断に重要である(図4、5)。
金属プロテアーゼを構成するアミノ酸メチオニンと亜鉛を多く摂ることでマトリックスメタロプロテアーゼの合成が進むのではないだろうか?
亜鉛がシスチンと結合している場合は落ち着いていて、ヒスチジンがここに加わることで、活性化される。
また、
機能
MMPは単に細胞外マトリックスを分解するにとどまらず、サイトカインなどの生理活性ペプチドの活性化など様々な生理現象に関与している。
MMPの発現は、多くの成長因子、サイトカイン、ケモカインによって転写レベルで制御されており、また一方転写後あるいはエピジェネティクス修飾によっても調節を受けている。MMPは神経生理学に関連する細胞外マトリックスタンパク質の分解や、成長因子およびその受容体、あるいはサイトカインの活性化、細胞外マトリックス受容体の分解も行う。
マトリックスメタロプロテアーゼとサイトカインとは相互作用している、と言える。
ここで、アルギニンが関連してくる。
1968年にはヒトの皮膚に存在することが示された[2]。
本来は「子宮」を意味するラテン語(< Mater母+ix)に由来するMatrixの音写で(英語では「メイトリクス」)、そこから何かを生み出すものを意味する。この「生み出す機能」に着目して命名されることが多い。また、子宮状の形状・状態に着目して命名される場合もある。
日本語にあえて翻訳する場合は「基盤」「基質」「発生源」「母体」「鋳型」などの訳語が当てられているが[1]、ラテン語の原語の「子宮」「母体」から強く感じられる「ものを生み出す機能」のニュアンスが伝わりにくく、結局、カタカナで「マトリックス」と表記されることが多い。
生物学や医学では「間質」という言葉も使われている。例:細胞間質
具体的な用例としては次のようなものがある。その他、派生する用例については「マトリックス (曖昧さ回避)」を参照のこと。
自然科学
ミトコンドリアの内膜で囲まれた基質のこと。
ウイルス粒子のエンベロープとヌクレオカプシドの間に基質のように埋め込まれた蛋白質のこと。