風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

アルギニンよりヒスチジンの多いものを摂る(スーパーオキシドディスムターゼに関連して)

銅および亜鉛は6個のヒスチジンと1個アスパラギン酸側鎖に配位しており、1つのヒスチジンは2つの金属原子の間で共有されている。(ウィキペディア「スーパーオキシドディスムターゼ」より)

 

何となく、亜鉛食材と合わせてブリを摂った後の血圧の値が良いような気がした。2回目が低く出るとか、全体に低めであるとか。

ブリの亜鉛・銅比は9:1だが同じ仲間のカンパチは14:1なので、カンパチを合わせてみたが、あまり良い結果は得られなかった。

 

人の細胞質で働くスーパーオキシドジスムターゼを構成する栄養素を改めて見直すと、上記のような栄養素によって構成されていた。

ヒスチジンは背の青い魚である鯖などに多い栄養素であるが、成分表を見返すと、生のブリ、サンマ、カンパチでは、ヒスチジンはブリに最も多く含まれる。

そしてブリ、サンマではアルギニンよりヒスチジンの方を多く含有するが、カンパチではヒスチジンよりアルギニンの方がずっと多い。

つまり、活性酸素を消去するスーパーオキシドジスムターゼを合成するヒスチジンより、活性酸素と結び付いて血圧を上げる一酸化窒素を合成するアルギニンを多く含有するため、カンパチでは血圧の値が良くなかったと言える。

 

アルギニンよりヒスチジンを多く含むものは意外と限られていて、肉、チーズ、卵、一部を除く魚介のほとんどがヒスチジンよりアルギニンを多く含有している。アルギニンが少なめだと思っていた亜鉛食材の牡蠣でさえ、ヒスチジンとの比較で言えばアルギニンの方が多いのだ。

鯖はヒスチジンを多く含むというイメージなのだが、塩鯖ではアルギニン含有の方が上回る。

 

しかし、スーパーオキシドジスムターゼは上記の内容を見るとヒスチジンを多く必要としていることが分かる。

 

 亜鉛が欠乏すると、脳では前述のような脳神経情報伝達系の調節が不可能となり、学習記憶障害や嗅覚障害、味覚障害などの感覚障害を誘発する。亜鉛欠乏に伴って脳内微量金属は著しく変動する。とくに、海馬においてはアルミニウム、嗅覚系(嗅球、嗅上皮など)においてはカルシウムの著しい蓄積が観察される。従って、亜鉛欠乏による種々の脳障害の発症には有意に変動する他の微量元素による可能性も考慮しなければならない。また、亜鉛欠乏以外に、ある種の薬物暴露やアルツハイマー病においてみられる記憶学習障害には亜鉛が重要な関わりをもっている。亜鉛キレート剤、トリアルキル錫、エンケファリンなどの外来性薬物により海馬亜鉛が消失する。また、内因的には周産期の甲状腺機能低下が海馬苔状線維亜鉛の低下を引き起こす。記憶学習障害の代表的疾患であるアルツハイマー病患者の前頭葉ならびに側頭葉の皮質での亜鉛量は正常人と比べて差がないが、海馬亜鉛は正常人

に比べて低値を示す。

(略)

銅の脳への過剰蓄積によるウイルソン病、(https://www.arakawa-yasuaki.com/course/brain-signaltransduction.html 

 

ウィルソン病では、肝臓や脳、角膜へ銅が異常沈着し、重度の肝障害、腎不全、脳神経障害などを生じる。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』より) 

 

 腎臓では活性酸素は、NADPHオキシダーゼ、あるいはミトコンドリアで産生される。

 腎臓では、一酸化窒素(NO)が、L-アルギニンから、eNOS(一酸化窒素合成酵素)により、生成される。

 一酸化窒素は、血管を拡張させ、血管を保護するが、一酸化窒素が活性酸素と反応すると、ペルオキシナイトライトと強力な酸化因子が生成され、細胞障害が起きる。(伊藤豊=著『医者が教える最強の栄養学』(ロング新書)より)

 

以上のことから、亜鉛ヒスチジン、少量のアスパラギン酸を摂って、スーパーオキシドジスムターゼを造らせることで、銅を消費し、細胞への沈着を取り去らねばならない。

 

夫の銅値自体はそれほど高くはないのだが、逆転している亜鉛との割合を正常化する必要がある。