風の匂いの中に

『我らは神の中に生き、動き、存在する』(使徒言行録17:28)

踵の骨の棘(トゲ)化と、体内の酸性化

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以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

https://www.ihmg.jp/topics/onepoint/015.html

上にリンクしたこのサイトに「痛みの原因、石灰化を予防」という記事があって、カルシウム不足で骨から溶け出したカルシウムが血液中にあふれ、骨や血管、細胞に沈着し、石灰化する、と記されていた。
「カルシウムが骨の表面に沈着してトゲのようになり、神経を圧迫している可能性あり」、と。

これは正しく私の踵の状態ではないか!と思う。

そして、「体の酸性化は、pH調節のため骨からカルシウムが溶け出すため石灰化の原因に」と記されていて、酸性体質の改善のために「海藻などアルカリ性食品を摂る」等と書いている。

札幌時代、夫の病気のために海藻類を摂らないでいた。あの頃の状況は、このサイトに書かれた内容にぴったり当て嵌まると思う。やはり、体が酸性に傾いて骨がトゲ状になっていたのだ、と思える。

 

では、私の踵の状況と、娘の骨の異常は繫がっているのだろうか?それとも逆なのだろうか?まだ、解らない。

 

けれど、酸性に傾きすぎても、アルカリに傾きすぎても良くないのではないか、とは思うのだが・・?

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リシン(リジン)が不足するとナイアシン欠乏症を引き起こす

以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

逆にリシンの摂取量が不足していると「ペラグラ」と呼ばれるナイアシン欠乏症を引き起こします。
ペラグラとはイタリア語で「皮膚の痛み」という意味で、日光に当たると光線過敏症による赤い発疹が出るなどの症状が現れます。
症状が進行すると下痢や吐き気、口内炎などが表れ重度になると脳に影響が及び最終的には命に関わります。
ペラグラはナイアシンが吸収しにくいトウモロコシを主食とする文化圏に多く見られる疾患ですが、偏食を続けていれば日本でも患う可能性があるのです。(『アミノ酸白書』)http://aminoacid-wp.jp/b05lysine.html

ナイアシンの多いものにはリシン(リジン)も多く含まれているようだ。
肉類等で部位によって含有成分が違ってくるのも、その部位での働きの違いによるのではないだろうか。働きに必要な栄養素がその部分に集中して含まれているのではないかと考えられる。

さて、タラコのナイアシンは49,5mgとド高いのだが、リシンも1800mgと高い。タラコの亜鉛量は3,1mg、アルギニン量は1200mgであった。

鶏むね肉は肉類の中ではナイアシン量がダントツで高く、皮なしの焼いたものでは18,4mgなのだが、リシン含有も皮なしの焼いたものでは3400mgに及ぶ。アルギニン量は2500mg。むね肉の亜鉛量は肉類の中では最も少なく1,1mgである。

 

夫は元々は亜鉛やアルギニンの多いアルカリ体質であったと思うが、亜鉛を排出する甲状腺機能亢進症の薬を長年飲んでいたために体内亜鉛レベルが低くなっていたと考えられる。そして甲状腺機能が低下症に変わっていた。

 

これまでは亜鉛ナイアシンのことばかり考えていたのだが、「体内亜鉛が低いところに、リシンやナイアシンの多いタラコや鶏むね肉を続けて食べさせたために体質が真逆に傾いて心不全を引き起こした」と、やはり言えるように思う。
ネットで集めた情報の中に、アルギニンの働きに「心不全の治療」と書かれたものがあった。

前回退院後、私は夫にタウリンの多いものを摂らせるようにしてきたのだが、このタウリンを多く含むエビやタコなどがアルギニンを多く含有していることに今回気づいた。
イカでは種類によって、また調理法によって、リシンとアルギニンの含有が同量となる場合があるが・・。

 

他に、背の青い魚もナイアシンとリシンが多い。びんながマグロでナイアシン20,7mg、リシン2200mg、アルギニン1400mgである。

魚類は獣肉に比べて亜鉛含有が少ない。

水銀を多く含有しているマグロはあまり良いとは思えないが、体がアルカリに傾いている時には、背の青い魚を少し夕食で摂るのも良いかも知れない。血合い部分にはタウリンも多く含まれているようだし・・。

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穀物類にはリシン(リジン)が少なくアルギニンが多い、しかし・・

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以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

同じアミノ酸でも穀物類にはリシン(リジン)が少なくアルギニンの方が多い。

リシンについて、「アルギニンの働きを阻害するおそれがあるため、糖尿病や腎臓疾患の人も過剰摂取を控えてください。」(https://allabout.co.jp/r_health/nutrition/nutrient/n-55/)と書かれたサイトがあるくらいだから、リシンとアルギニンは同じアミノ酸でも真逆の働きをするのではないかと考えられる。

また、リシンはケト原性アミノ酸であり、アルギニンは糖原性アミノ酸であるという違いもある。

「ケト原性アミノ酸「糖原性アミノ酸についてはウィキペディアに以下のように記されている。

ケト原性アミノ酸(ケトげんせいアミノさん、Ketogenic amino acid)とは、脱アミノ化(アミノ基転移による場合を含む)を受けた後、炭素骨格部分が脂質代謝経路を経由して、脂肪酸やケトン体に転換されうるアミノ酸のことである。

 

糖原性アミノ酸(とうげんせいアミノさん、Glucogenic amino acid)とは、脱アミノ化(アミノ基転移による場合を含む)を受けた後、炭素骨格が糖新生に用いられるアミノ酸のことである[1][信頼性要検証]。

こういったあたりを見ても、主としてアルギニンが炭水化物に多く、リジンが脂質などの多い動物性の食物に多いことに肯けるように思う。

また、「リジンは必須アミノ酸のひとつに数えられ、からだのタンパク質の組み立てに欠かせない重要なアミノ酸です」(『栄養成分バイブル』)と記されているように、肉や魚などの動物性のものの方がアルギニンよりリシンを多く含有している(ただし、エビ、カニ、タコなどはアルギニンの方が多い)と言えるように思う。

また、次のような違いもある。

アルギニンはアルカリ性を持っているため、過剰摂取すると弱酸性の消化器官にダメージを与え、下痢を引き起こす恐れがあります。下痢以外にも肌荒れや関節肥大がありますが、摂取を控えることで改善されます。(アミノ酸白書)

 

リジン ウイルス感染を抑えるはたらきがある。とりわけ帯状疱疹口内炎などの原因となるヘルペスウイルスの成長と再発を妨げる効果は大きい。胃液の分泌を促し、筋肉の収縮やけいれんを抑える。(生田哲=著『心の病は食事で治す』p124) 

リシンとアルギニンとの含有比率で考えると穀物類はリシンよりアルギニンを多く含有すると言えるし、肉や魚などはアルギニンよりリシンの方を多く含有すると言えるだろう。

しかし含有量となると、同じ100g当たりの比較でアルギニン含有が、食パンで290mg、ライ麦パンで320mg、精白米ご飯で190mg、玄米ご飯で240mg、もち米で300mg、餃子の皮で330mg、小麦たんぱく(粉末状)で2700mgであるのに対して、焼いた和牛のもも肉で1800mg、豚ヒレカツで1500mg、鶏むね肉の焼いたもので2500mgと一桁違ってくる。

 

リシンに対してアルギニン含有の多い小麦粉を主食にした献立に、亜鉛の多い肉類を食べ続けているとアルカリホスファターゼが働きやすくなるのではないかと思われる。

アルカリホスファターゼは体がアルカリの状態で働く亜鉛含有酵素である。

実際、ALP値は体内亜鉛含有量の指標ともなっているようである。

 

生田哲=著『心の病は食事で治す』には、「アルギニン…免疫系のT細胞を増殖させ免疫系を強くする」(『心の病は食事で治す』p122)と記されている。T細胞とは白血球の中のリンパ球の一種である。

最近アルギニンの多い酒粕(1100mg)で出来た甘酒を入れたケーキを焼いて食べた。血液検査の前日の食事で、亜鉛の多い牛肉を食べていた。こういったことが重なって、体内をアルカリに傾けアルカリホスファターゼ(ALP)値が乳酸脱水素酵素LDH)より上回り、白血球数が基準値を超えたと考えられる。

 

ところで、アルカリホスファターゼは骨芽細胞にあって骨形成に働く酵素のようである。ウィキペディアには「骨折時にもALP値が上昇することが知られている」と記されている。また、アルギニンは成長ホルモンを合成するための材料で「骨格の強化にもかかわり」(『アミノ酸白書』)、体内で合成できない子供にとっては必須アミノ酸に準じるようである。しかし、「成長期の子どもにアルギニンの栄養補助剤を与えすぎると巨人症になる危険」があるとも記されている(『栄養成分バイブル』)

これらのことからアルカリホスファターゼや白血球は、骨が折れたり、炎症を起こしたり、感染したりというところで働くと考えられるのだが、アルギニンや亜鉛を多く摂取してこういったものが多く合成されるなら骨が折れていなくても炎症を起こしていなくとも、また、風邪を引いていなくても白血球数は上昇するのではないかと私は考えている。

 

穀類以外でアルギニンが多く、注意が必要なのは、ココア1100mg、抹茶1900mg、抹茶1900mg、味付け海苔2000mg、他にニンニク、ナッツ類などがある。

これらは100gも食べないでしょと言えるのだが、毎日食べ続けていると体質はどうなるだろうか?と考える必要がある。

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グリム童話『森の家』と「イサクの妻リベカ」

娘が小さい頃好きだったグリム童話『森の家』というのがある。

木こりの父親にお昼を届けに行った娘は森の中で迷い一軒の家に入る。三人娘の上二人は、動物たちには心を配らず、自分と老主人だけで飲み食いしたために寝ている間に地下室に落とされる。が、下の娘は動物たちにも心を配ったので、森の家にかけられた魔法がとけて、動物たちは召使いに戻り、老人だった王子と目出度く結婚するというお話だが、このお話の最後は次のように締めくくられている。

「でも、ふたりの姉さんたちは、どこにいますの?」と、娘がきくと、王子はいいました。

「あのふたりは、地下室にとじこめてあります。あした、森へつれていかせて、炭焼きのところで、女中としてはたらかせることになっています。ふたりが心を入れかえて、かわいそうなどうぶつに、ひもじい思いをさせたりしなくなるまでね」

(佐々梨代子・野村泫=訳『子どもに語るグリムの昔話4』から「森の家」(こぐま社)より)

 

昔、宇田達夫=著『主の証人たち』「イサク 神が備えてくださる」(創世記24:1~14)を読んで、このお話『森の家』を理解した。

 イサクの妻となったリベカは、人のかわきのみならず、動物たちのかわきにも心のとどく人でした。義務を果たせばいい、要求されたことだけを満たせばいいというのではなく、愛はそれらを越えていきます。

 神が備えてくださったリベカを抜きにして、イサクを語ることはできません。アブラハムのしもべの任務は重大でした。イサクの妻にどのような人を選ぶかによって、イスラエルの歴史は変わってしまうのですから。彼はナホルの町に入り、不安と期待の入りまじる中で、夕闇迫るひととき、目を天に向けて祈りました。その祈りの何と素朴で美しかったことでしょう。「主よ、わたしは今、御覧のように泉の傍らに立っています。この町に住む人の娘たちが水をくみに来たとき、その一人に『どうか、水がめを傾けて、飲ませて下さい』と頼んでみます。その娘が『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれば、彼女こそあなたがあなたのしもべイサクの嫁としてお決めになったものとさせてください」と。

(宇田達夫=著『主の証人たち』(日本キリスト教会教育委員会)より「イサク 神が備えてくださる」)

 

神に従う人は家畜の求めるものすら知っている。(箴言12:10)

安息日を守ってこれを聖別せよ。…。七日目は、あなたの神、主の安息日であるから、いかなる仕事もしてはならない。あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、牛、ろばなどすべての家畜も、あなたの町の門の中に寄留する人々も同様である。そうすれば、あなたの男女の奴隷もあなたと同じように休むことができる。(申命記5:12,14)

 

 

即時型アレルギー体質と遅延型アレルギー体質

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以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

アトピー性皮膚炎は即時型と遅延型の複数の型からなると記されている(『目でみるからだのメカニズム』)

 

ヒスタミン不耐性とアレルギー様反応 - 風の匂いの中にでも書いたように、ヒスタミンその物を多く含む物を食べた場合も蕁麻疹などの即時型アレルギーを引き起こすと思うが、ナイアシンの多い物を摂りすぎても体内ヒスタミン値が上がって、即時型アレルギーとしての痒みの強いアトピー性皮膚炎を引き起こしやすくなる。

ナイアシン、ビタミンB6、ヒスチジンの多い鶏むね肉や豚ロース肉、背の青い魚などは、ナイアシンとB6がヒスチジンヒスタミンに変換して体内濃度を上げる。

即時型アレルギー体質は体内が酸性に傾いている状態ではないかと私は考えている。この体質の人ではメラニン色素が造られやすく、日に焼けても赤く腫れず、色黒の人が多いのではないかと思う。

また、ナイアシンとコリンの多い物(レバー類、卵、大豆、ささげ、えんどう豆等)を摂りすぎてアセチルコリンが増えすぎると、喘息などが起こりやすいと考えられる。

 

一方、アルギニンの多い物(エビ、カニ、タコ、玄米、ナッツ類、納豆以外の大豆製品、味噌、ココア、牛乳)亜鉛の多い物(牛肉、乳製品)を摂り続けると、T細胞を活性化させて、遅延型アレルギーを引き起こす。これは徐々に痒みを増し、痒みに気づいた時は皮膚細胞が壊れているように思われる。

遅延型アレルギー体質は体内がアルカリ性に傾いている状態だと考えられる。体内がアルカリに傾いた状態で起こってくる病気としては他にも、過呼吸による過換気、反復性嘔吐、貧血、中枢神経障害、甲状腺機能亢進症」(『目でみるからだのメカニズム』)などがある。

体内がアルカリに傾いたこの遅延型アレルギー体質の人は、概して色白の人が多いのではないかと私は考えている。

 

アレルギー体質、アトピー性皮膚炎と言っても、真逆の体質である可能性がある。

食生活が一方に偏らず、バランスが取れるようにすることが大事だと思う。

 

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ナイアシンを過剰摂取した場合について簡単に纏めておこう

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以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

亜鉛不足でナイアシンを過剰摂取した場合、多臓器不全を起こすだろうと思われる。

先ず、亜鉛が欠乏状態でナイアシンを過剰摂取すると、肝臓が働けなくなる。

また、インスリン抵抗性の糖尿病を引き起こす。これは、インスリン受容体形成に必要である亜鉛の不足によって受容体が形成されないままインスリンが合成、分泌されるためだと考えられる。インスリン抵抗性の場合はインスリン注射をしても効かない。

夫の前回入院の折り、入院後血糖値も高くなってきたとのことで糖尿の薬も追加するというので、インスリン注射なんてされたらますます酷くなるだろうと心配して、主治医に「インスリン抵抗性の糖尿だと思います。亜鉛不足でそうなっていると思います」と一生懸命手紙を書いたら、「(インスリン抵抗性ということは)知ってましたよ」という返事が返ってきた。素人の患者の妻に対抗して張り合ってどうする!と言いたかったが、何も言わなかった。結局糖尿の薬を追加して具合が悪くなったので飲まなくなったのだが、亜鉛不足でインスリン抵抗性の糖尿になるというようなことはその辺の医者は解っていないだろう。

つまり、ナイアシン過剰摂取で膵臓が疲弊する。甘いものの食べ過ぎだけじゃないんだよ、糖尿は。

また、このインスリンとの関連で、血中ナトリウム濃度が上がり水分が引き込まれ、うっ血性の心不全となる。心臓に溜まった血液によって肺を圧迫し、肺に水が溜まる。

ナイアシン過剰でアセチルコリンが増え、心機能を抑制する。これも心不全を誘発する。

ナイアシン過剰で亜鉛が働かされて消費されると腎機能も衰える。

 

アレルギーの観点から言えば、ナイアシン過剰摂取で、体内ヒスタミン値が上がり、痒みの強い即時型アレルギー体質となる。

また、ナイアシンとコリンによってアセチルコリンが過剰に働き副交感神経優位となり、喘息などを起こしやすくなる。

 

しかし、こんなことを言っているのは私くらいのものだろうと思う。こんなことを医師に話せば、大方の医師が首を傾げるだろう。

私がここで書いていることが正しいか間違っているかを判断するには、自分に当て嵌めてみることだ。

ナイアシンの多い食べ物を続けて食べてみるか、あるいはしばらく控えてみるかして体の様子をみると良い。体質によって、ナイアシンが不足している人がナイアシンを控えれば、具合は逆に悪くなるだろう。

ただし、具合の悪さが表だって出ないまま進行する病気もあるので注意が必要である。

 

私がここで最も言いたいのは、こういうことを頭に置いて、偏った食事をしないように気を付けるということである。これは、うちの家族の体験に基づいた教訓なのだ。

 

ナイアシンの多い食品:タラコ、鶏むね肉、豚ロース肉(肩ロースとロースは別物)、焼き豚、背の青い魚(特にマグロは要注意!)、ピーナッツ、レバー類等。

 

参考書籍:日本栄養・食糧学会=監修『亜鉛の機能と健康』(建帛社)
     柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)
     生田哲=著『心の病は食事で治す』(PHP新書
     香川明夫=監修『食品成分表2017』(女子栄養大学出版部)等

 

「糖尿病における亜鉛の役割」(順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学)藤谷与士夫

    ↓

https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20150629113114-9C86698AFA989ABE356F3F0561CCCC84E397EECF2284E019.pdf&sid=738&id=1871&sub_id=33653&cid=471

 

上橋菜穂子の『獣の奏者』を読んでいた娘が、私が共感すると思える台詞があったと言って教えてくれた。

「…なんというか、これまで、わたしにとって知識は、ひとつひとつ、きっちり覚えておくべきことにすぎなかったの。
 でも、きっとちがうのよ。すべての断片的なことは、一見ばらばらに見えるけれど、じつはなにかでつながっていて・・・・・それを見られる視点を見つけることさえできたら、この世のすべてがつながっているさまを見ることができるんじゃないかって・・・・・」

 とたん、ユアンの目に光が浮かんだ。

「きみも、そう感じたか。…。だから、たとえば、医術も、人の身体のことだけを学ぶのではなくて、もっと広い視野から見てみたい、と思ったんだよ」

      (上橋菜穂子=作『獣の奏者 外伝 刹那』(講談社文庫)より)

 

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