このところ低血糖に陥る人にはマンガンが必要なんじゃないかと考えていたら、もうすでにこんな記事をまとめていた。
meromeropy77.hatenablog.com トーストにぱらぱらっと振りかけただけの、ほんの少しのシナモンでもインスリンの活性を高めると、博士はいう。
適した食品に少量使われたシナモンは血糖値を正常に保つ助けをしてくれる。(ジーン・カーパー=著『食事で治す本 下』p179)
このように記されているのは、シナモンにマンガンが高含有されているからだろう。
マンガンは血糖値のコントロールにかかわる酵素、エネルギー代謝にかかわる酵素など、多くの酵素の補因子として活躍している。だから、これが不足すると、高血糖や糖尿病になりやすい。また、マンガンは記憶にかかわる伝達物質のアセチルコリンの生産にも欠かせない。(生田哲=著『心の病は食事で治す』p131~132)
マンガンは、血糖値を安定化させ、低血糖によってムードスイングが起こるのを防いでいる。(p217)
最初の引用にも「(シナモンは)血糖値を正常に保つ」と記されているが、マンガンは血糖値が急激に上がったり下がったりすることを防いでいると考えられる。
だから血糖値を保つために適量のマンガン食材を摂ることは良いが、マンガン摂取によって血糖値を下げようと考えると失敗すると思われる。
さらに今回は以下のことからも低血糖にマンガンが必要だと考えてみた。
マンガンは糖質、脂質、タンパク質の代謝にはたらく酵素の構成成分であり、タンパク質の合成やエネルギーづくりにはたらいています。(中村丁次=監修『栄養成分バイブル』)
TCAサイクルで使われるミネラルには、マンガン、…などがあります。(柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』p63)
つまり、亜鉛のようにタンパク質の代謝に関わるだけでなく、マンガンは脂質の代謝にも糖質の代謝にも関わっているということだ。
そうすると、低血糖に陥った場合でもマンガンが足りていれば脂質を分解してエネルギーを造ることができると考えられる。
だからマンガンは血糖値をコントロールするのであり、血糖値を正常に保つ助けをしてくれるのである。
さらに、糖質も脂質も足りなければ、タンパク質を分解してエネルギーを合成する。タンパク質を分解してエネルギーを造るのはあまり健康的とは言えないが・・。